タイトル通り幻想味をふんだんに使用した、短くも濃い味付けの物語集。先にレビューに書いてる方と同様、読んで直ぐに思いついたのがマザー・グース。飯テロとは言い難いが、不思議な雰囲気を味わうのならばこの作品は最適かと。
並ぶ文言メニューにはおおよそ似つかわしくない単語同士が並びます。しかしその不和感と、どこか想像がつかないのに「あじ」を妄想する自分がいます。その並んだ文言はまるで詠唱。よく聞くようなマジックアイテムのように。関係ない言葉が2つ結びついたその「もの」と。作られる「過程」は。まさしく料理と言って差し支えないと感じます。活字。概念。それに情報。きちんと咀嚼して嚥下しましょう。想像を超えた味にきっともう虜になる筈です。
マザーグースと不思議の国のアリスと宮沢賢治とエドガー・アラン・ポオを混ぜ合わせたかのような、そこに彁さんの調味料がさらに効いています・・・。中毒性あり、です。
1話が短く連続で読みやすいです。毎回色々な料理が出てきますが、不思議あふれるファンタジーなものになっています。お腹が空いたら読んでみませんか?
ファンタジーな食事を紹介しているものです。1話は開いた瞬間読める文字数です。題名をみただけで、その発想の素晴らしさは分かるでしょう言葉選びのセンス。なんと、幻想的なのでしょう。ひとつ紹介するとこんな感じです。↓青薔薇と真珠のジャム添えレアチーズケーキ