あとがき 2018年5月更新
2017/11/01 18:42
初めての「完結を目指した小説」がついに終わりました。目を通していただいた方に感謝いたします。
この分裂少女のお話は、書き始めたのが2017年9月29日あたり、最終話を書き終えたのは、10月24日。その量は30774文字です。カクヨムの分類的には中編という事になります。あとがきに取り掛かったのは11月1日です。
執筆に取り掛かる前、頭の中で一時間ほど妄想をしていました。その妄想の内容は、分裂した少女が、最終的に消えてしまうという話。そこまでを考えていました。その一時間で考えた消失ストーリーを具体的に筋立てて書いていくと、まるで一時間で終わらないのです。何も考えずに、少女の一日の出来事や心情や出会いを書き始めると、どう盛り上げたらいいのか、一日の出来事がこのテンポでいいのか、ライトな書き味にしたいのか、コメディタッチなのか、重めの心境小説にするのか、と様々な壁が立ちふさがり、不安でしょうがありませんでした。
3万文字というと、長編小説と比べれば、短いのかもしれませんが、3万文字の世界の自由度と制約に四苦八苦しながら、書き上げた次第です。
悪役の台詞がやたら長いのは、私の趣味です。悪役がやたらめったら、しゃべり続ける話が好きなのです。この辺りは読みやすさより、私の趣味を優先してしまいました。
最初の一話目で、いきなり動物に信号の概念がない、と男は言いました。動物には信号の概念はあります。例えばホタルの光は求愛の信号といって間違いありません。男もわかっていたはずです。なぜ男は訂正しないのでしょうか。なぜそのような断言をしたのでしょうか。たぶん男は、車道の信号を人間社会の規律として隠喩しているのでしょう。もっと縛られずに生きろと言いたいのでしょう。その男の発言に、主人公は反論しません。主人公は基本的に男の問題提起を受け流します。考えたくない事は考えない、聞きたくない事は聞かない、という筆者の軟弱な姿勢が表れているのかもしれません。そのモラトリアムな精神からの脱却を書きたかったのかもしれません。
主人公の心情、正義論、道具、関係性、等々について自己批判、自己分析するとキリがないのですが、一応自分らしいものが書けたように思います。
では、よい夢を。
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2018/05/03 追記↓
2017/10/21 30,739文字
2018/05/03 33,489文字
2018年5月に7か月ぶりに読み直して、1、2話、8話の会話を追加、ラストの編集、タイトルの変更、キャッチコピーの変更をいたしました。本文は3000文字ほど追加しました。
Another one 恵本正雪 @summa
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