脱出部!

木野ねむ子

第1話 放課後

要は、平凡な毎日に満足していた。


自分の席から、グラウンドをぼんやりと眺める。

帰宅部なので、放課後はすぐ帰るのだが、今日は違った。

なぜかというと、呼び出しを受けたからだった。

「だるいな…」

と思わず声を出しながら、手元の紙を見る。


「要くん!!!!!」

声の主である神崎沙織はキラキラ輝いた目で俺を見る。

彼女こそが、呼び出した張本人である。

嫌な予感がした。


全ての元凶である、あの事件を恨まずにはいられなかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

脱出部! 木野ねむ子 @nemu_ko

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ