主人公の相棒は「地の文」でした。

必死に頑張る勇者と、それを見守るハチャメチャな「地の文」による掛け合いが面白おかしい冒険(?)です。

書いていることがすぐ変わったり、支離滅裂な、筋の通らない展開に変わったり、気分で砂漠に放り出されたり。
書き手、あるいは読み手として「その展開はまずいでしょう」というような展開に天使の気分で変わっていく……。

普通ならそこで読者が離れてしまうところですが、このお話は一味違います。
何故なら、そこに直接被害を受けて振り回される勇者がいるから!
彼も自分の世界へ戻るため、とても頑張って話についていこうとするのですが、そのうち天使の態度も変わって――。

果たして勇者は無事「日帰る」ことができるのか。
コンテストで結果を出して罰を逃れることができるのか。
思わず笑ってしまう、楽しい作品です。

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