第2話こんな始まりでいいのだろうか

そう、俺は思い出してしまった。

あの日、スタバに呼ばれて振られたあと、もう忘れると決意したはずのこの気持ちを初めて隣の席になったというとても小さなことで思い出してしまった。

だからといって仲良く話せるわけではない。あの日きっぱりと振られたのだから。俺は制服のポケットから携帯をだしツイッターを見ることにした。

そのとき、携帯を家に忘れたことに気がついた。

やらかした、と思っているときに担任が教室に入ってきたのだ。

それから10分たらずでホームルームは終わったのだ。

おし、帰るかと思ったとき

「みんなの連絡先わからないから交換したくない?」

少し遠くからそんな声が聞こえた。

だが携帯を家に忘れたため交換できないので一人虚しく帰ったのだ。


家に帰ってきて携帯を開くと成岡からロインが来ていることに気がついた。

『なんで先に帰るし、いなくなったからちょっと心配したんだよ。』

成岡からのロインで少し緊張したが、冷静になった。

『ごめん、携帯忘れたから急いで家に帰った。』

送ってからに既読がつき、すぐに帰ってきた。

『そうだったんだ。それよりロインのグル作ったんだけど康太も招待していい?』

『うん、みんながいいなら招待しといて』

『ラジャー』

そして1分後、1年B組というグループに招待されたので入った。

一応挨拶はしておかないとと思ったのでオーソドックスに悪い印象を与えない挨拶をした。

『初めまして、同じクラスになった結城康太です。よろしくお願いします!』

すぐに既読1が付いた、これは成岡だろうと察した。

ふと、トイレに行きたいと思い、トイレに行って帰ってくると、

よろしく、というロインが何人からか来ていることに気づいた。

俺はみんなに悪い印象を与えないのだと思い、そっと胸を撫で下ろした。


翌日、学校へ行くと前の席の男子に声をかけられた。

「おはよう、俺、山下海。とりあえず1年間はよろしく。」

来てそうそうに声をかけられたので少し緊張したが嬉しかった。

「俺は結城康太、こっちこそよろしく。」

高校に入って初めての友達だったので少し興奮した。

会話を終わらしたくないと思ったので天気が良いですねのようなノリで趣味の話をすることにした。

「それで海は趣味とかあるの?」

「俺は本とか読むの好きだな、特にラノベとか」

「そうなの?俺もラノベ好きなんだよ」

偶然共通の趣味を見つけすぐに意気投合した。

そんな時、

「おはよう、康太。早速友達できたの?よかったじゃん。」

隣りから成岡が声をかけてきたのだ。

少し驚いたが友達なのだからそれが普通なのだと言い聞かせたが、不覚にもうれしいと思ってしまった。

「おはよ、コミュ力には時間があるから友達の1人や2人余裕だよ」

「その割には学校にいるのにイヤホン外さずスマホいじってたよな」

海は上げ足をとれてうれしかったのかとてもニヤニヤしながら言った

「み、見てたんなら最初から声かけろよ!」

「なかなか声かけてこなかったから様子見てたんだよ」

大分恥ずかしくて耳まで赤くなってるのが自分でもわかるくらい暑かった。

「赤くなってる康太カワイイかよ」

成岡までいじってきたのでさっきの5倍恥ずかしかった。

だが、そんな何気ない日々の会話でも成岡がいるだけでとても色鮮やかな日々に代わることを思い出し、やっぱり成岡のことが好きなのだとさいかくにんすることになった。

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この恋は一生忘れない恋になる予定 三ノ宮三平 @homura-3king

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