この恋は一生忘れない恋になる予定

三ノ宮三平

第1話 それは終わりであり始まりである

中学校の卒業式。

俺は、1年間好きだった友達がいた。

同じ部活で話すことも多かった。

式が終わり近くのファミレスで打ち上げをやった。

その帰りに俺は彼女と二人きりになった。

玉砕覚悟で俺は告白をした。

「成岡、話があるんだけど、ちょっとだけ時間ある?」

なんとか噛まずに俺は言った。ナイス俺!

「あるけど話って何?」

キョトンとした顔で聞いてきた。

それからしばらく無言歩いた。

「とりあえず飲むもの買ってくるけど何がいい?」

「あたしはカフェオレでお願い」

そういや成岡ってカフェオレが好きなんだっけと思いながら自販機に行きカフェオレとコーヒーを買った。

「ほい、」

俺は成岡の小さく温かい手にカフェオレを渡した。

「ありがと」

「それでさ、その、俺さ、ずっと前から成岡のこと好きだったんだ。だからもしよければ俺と付き合ってくれないかな?」

とうとう俺は言ってしまった。

「え?そうだったの?ごめんね。気づかなかった」

成岡は気づいていなかったことについて謝った。

「その、ごめんね。あたし康太のことずっと友達としか見てなくて、異性として意識したことなくて、3日だけ待って。3日後までに絶対答え出すから」

そんなこと知ってた。成岡に異性として見てもらえてなかったことくらい。知ってたけど悔しいじゃん。

「わかった。3日後に答え聞かせて。場所はどこでもいいから連絡して」

異性として見てもらえなくて悔しくて泣きたいけど成岡にそんなダサいところ見られたくなっかたからグッとこらえた。

「うん、わかった。じゃあまた今度ね、カフェオレありがと。バイバイ」

そう言い成岡はゆっくりと家の方へ歩いて行った。

成岡が見えなくなり俺も家の方へ歩いて行った。

3日後の朝、成岡から今日の14時に駅前のスタバに来てもらえる?との連絡が来た。

俺は13時過ぎにスタバについた。そのとき奥の方の席で成岡が一人でカフェオレを飲んでるのが見えた。なので俺は急いで注文を済ませて成岡の方へと行った。

「うっす、成岡来るの早いね」

と声を掛けた。

「あ、康太こそ早かったね」

とぎこちなさそうに言った。そして俺らの会話は終わった。

無言の状態から10分くらいたったとき成岡が、

「そのね、この前の返事なんだけど、」

と覚悟を決めたように言った。

「お、おぅ、」

振られる覚悟はとっくにできてる、早く振ってくれ。

「3日間、私なりに考えたの。それでね、その、康太とは付き合えない」

緊張した顔で、震えた唇で成岡は言った。

「・・・そっか、ごめんね、困らせちゃったよね、」

少し涙目になりつつ俺は言った。振られるってわかってたけどホントに振られてみると結構きついとわかった。覚悟はできていたけど受け入れきれなかった。

「ホントにごめんね・・・」

成岡も涙目になりながら答えた。

「成岡が謝ることじゃないよ、」

お互い気を遣って喋らなかった。

「じゃあ俺はこの辺で帰るわ。。」

俺はいたたまれず自分から別れを切り出した。成岡は何か言いたそうな顔をしていたが俺はその場をあとにした。

俺は中学の恋愛に終止符を打ったのであった。


成岡に振られて1週間後、高校の入学式に行った。

その時には立ち直っていて心おきなく新しい恋を見つけようと思っていた。

私立藤沢高校の門をくぐろうとした時、前には成岡が立っていた。

何故ここにと思ったが話しかけづらく知らないふりをしていたら成岡が気づいたぽく小さくてを振ってきた。

俺は軽く会釈をして体育館へと歩いて行った。


式も終わり、教室へ向かう途中後ろから、

「久しぶり、康太も藤沢だったんだ」

と成岡の方から声をかけてきた。

「久しぶり、言ってなかったっけ?成岡こそ藤沢だったんだ」

「うん、なんかあの後だと気まずいね」

そして俺たちの会話は終わった。

運がいいのか悪いのか同じクラスになっており席は隣どうしだった。

成岡のことは諦めたつもりだったが好きだったときの気持ちを思い出してしまった。

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