君のためなら僕は…

ミカ

第1話

君のことが好きだから。

君のためになら何でもするよ。

君がこちらを向いてくれるなら、他がどうなろうと関係ない。君のためなら世界でも何でも壊してやろう。

だから他に目を奪われないで、君は僕の方だけを向いていればいいんだ。

彼女は幼稚園からの幼馴染。

僕はずっと、ずっと彼女のことが好きだった。

彼女のかみの香りも、真っ黒な宝石のような瞳も透けるような白い肌も全てが好きだった。

そんな可愛くて美しい君は、どこの誰の目を引きつける。そして恋の魔法にかけてしまうんだ。

大変だったよ。

そんな輩から君を守るのは。

だけど今回は違った様だ。

「蓮、私彼氏が出来たの。分かるよね同じクラスだもの。だからもうあまりベタベタいられると困るのよ。分かるでしょ?」

そう言って冷たい視線の彼女はどこかへ行ってしまった

あぁ、彼女の彼氏とやらは誰かは何となく分かっているんだ。最近様子がおかしかったのはそのせいか。

排除しなければ…

僕よりも先に彼女と結ばれるなんて許さない。

その日僕は少し遠くのホームセンターに買い物に行った。少し高かったけど仕方ない。

待っててね彼女の彼氏君。

次の日の朝僕は早く学校に行って彼の下駄箱に手紙を入れた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

君のためなら僕は… ミカ @mikazuki_ai

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る