終幕 俺と僕
電話ボックスから出る。夕日が真っ赤だ。憎らしいほど赤い。ぎらぎらとしている。
その光に目を細めつつ、要らなくなった紙くずを、ゴミ箱に放り投げた。とにかく今日は何時もより早めに寝よう。明日からはハローワーク通いだ。ったく、何やっても駄目だな。俺は。
結局、父と母は帰ってこなかった。でも、今の僕の顔を見せても、恥ずかしくなるだけだろう。今度は堂々と里帰り出来るようになろう。夕日はオレンジ色だ。何処かであの人も見ているのだろうか。とにかく精一杯生きてみよう。そう思った。
俺と僕 えんがわ @26095
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます