第1話「雷に打たれて」
「普通人間、雷に打たれたら死ぬもんだ」
“雷に打たれ、死んだはずの男”
第一話「雷に打たれて」
それはある日のことだった。
何も刺激的なことなど一つもない、平和な日常の日だった。
平々凡々にて穏やかさを誰よりも好むのは、猛々しい名とはかけ離れた思考を持つ男、
近年、インドアな人間が広がっている中、この男・雷護は独りでに散歩に行っては青空を見上げながら日光を浴びて寝ることを好む男だった。
そんな雷護は、台風が去った後に晴れ渡る雲から覗かせる青空を見ようと休みの日、外に意気揚揚と出かけていった。
それは気分も少し高揚していた。
だがしかし、こんなこと誰が想像できようか。
落合雷護という男は、今日この日に、青天の下、雲一つない空から、一筋の雷に打たれ、死亡した。
※
落合雷護という男は、よく外に散歩しにいくほどの散歩好き。だが何も普段から忙しげに外を出歩いてる訳でもなく、自室でテレビやインターネットなどを興じることだってある。
そこで、雷護は己の名前にも入っている『雷』のことなどネット検索をして暇をつぶしていたりといったこともしていた。
そこで分かったことだといえば、やはり自然災害と同質の危険性しかない『雷』の恐怖が伝わってきた。
詳しいことなど、一文一句覚えてなどいないが、雷の温度は太陽表面ぐらい熱さであり、それが人間に落雷し、打たれたときは着ている服は四散し、数メートルは吹き飛んだり、運が良ければそのまま雷が地面にまで伝導し熱傷で終わるが、これで無事だった人でさえ、耳の鼓膜は敗れていたり、脳を含む神経系に損傷を与えるくらい【死】が濃密に詰め込まれた【絶望の光】である、と。
漫画やアニメ、ゲームなど気軽に取り扱っていたりする【雷】。
人間が扱うことができない
だから、魔法やら超能力やらでは畏敬を込めて多種多様に出てくる雷のイメージ。
もちろん、実際の雷と漫画やゲームに比べることなど馬鹿らしいだろう。
そう、馬鹿らしい。
雷というものは、本当に【恐怖】でしかないというのに。
雷に打たれ、落合雷護の人生はそこで終わるものばかりだと思った。
しかし、終わってなどいなかった。
それは余りにも身勝手な世界の構造。
それは身勝手な世界の理。
落合雷護というお男は、雷に打たれて
雷に打たれて異世界転生 十握剣 @tamo1992
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。雷に打たれて異世界転生の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます