作品を公開する覚悟

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「作品を世に出すということは、露出プレイをしていることを意味する。自分をさらけ出し、ナニからナニまで見せているのだから、ナニを言われても悦びに震えるべきだ。世に出す形が無料でも有料でも露出プレイには変わりなく、それ相応の覚悟がいる行為なのである」


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■解説

 これはWeb小説全盛期である今の時代、まさに大事にしたい格言ではないだろうか。

 気軽に不特定多数へ公開できるだけに、考えや覚悟もなくネットに載せてしまう。その結果に想像が及んでいない者もいることだろう。


 アーダルトも「露出プレイは楽しいが、そのリスクは考えなければならない」と語っている。どうやら彼は、露出プレイ中に警察に捕まりそうになり、「覚悟が足らなかった」と悟ってこの格言を生んだという。

 これは実体験に基づく、非常に為になる内容である。今の時代も、考えなしに露出して人生を台無しにするバカッターと呼ばれる者たちがいる。大いに反面教師とするべきだ。


 Web小説を例に言えば、クローズドや特定メンバー宛に公開するならまだしも、インターネット上にオープンに作品を掲載すれば、いろいろな人間の目にとまる可能性がある。読んだ者が期待通りの反応をしてくれるとは限らない。また、相手に期待通りの反応をしろという権利もない。

 作者に「物語を書く自由」があるのと同等に、読者にも「感想を書く自由」がある。掲載した者は、多種多様な言葉を受けとる覚悟だけはしておくべきだ。


 ただし、彼は覚悟とは別の話として、言葉を送る側も熟慮が必要だと、「否定の主張を届ける必要性」で語っている。


 言葉を送り合う行為、それはコミュニケーションであるということを忘れてはならないということだろう。

 アーダルトも「お互いに分かり合うために必要なのが露出プレイ、すなわち裸の突きあい」だと語っている(※注意:「突きあい」は誤字ではない)。



※参考:第58話:感想に対する反応

https://kakuyomu.jp/works/1177354054880908919/episodes/1177354054880974117

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