第69話 ゼニガタ
風呂敷から将棋の駒を取り出した。
姫と遊んだ将棋だぜ。
「へいへいへーい」
ひゅっひゅっ。
ひゅっひゅっ。
「香車からストレートにいくぜ!」
ひゅひゅひゅひゅっ。
「桂馬が四つだ」
ささささっ。
「銀なら四枚、いやいや本当は五枚なんだけどね」
作者より、銀なら五枚とは何の話だ?
ちゅちゅちゅちゅっー。
「金様だぜー!」
そそそそ。
金なら一枚だから、四枚あったら強いよねー。
四人分だー。
作者より、だから、金なら一枚って何の話?
どんどん、将棋の駒を鳥かごに投げて行く。
すると、放電状態が収まって来た。
「さてさて、十八枚の歩が参る、こいつは、と金にもなるんだぜ。隠し玉だ」
しゃしゃしゃしゃ……。
しゃしゃしゃしゃ……。
「姫、大丈夫ですか?」
さっと上を見上げる。
「行くぜー! ケツぷりー! 豚豚飛翔術ー!」
ぼ、よーん!
両手には、王と玉を持っていた。
燃えるようなエネルギーを二つの駒に込めた。
「ひーめー!」
がっしーん……!
「ふおおおおおお。鳥かごめ! これで、ネコーコ・ハルミ姫を自由にするんだ!」
刺した将棋の駒から籠目に亀裂が入った。
セクシー・ド・ヨンゲーンの愛のアタックであった。
「くっ。セクシー・ド・ヨンゲーンめが!」
何を考えてのことか、サスケヒゲゾー伯爵は、金の魔法の杖で魔法陣を解除した。
二人は、鳥かごが破壊されたまま、地上に落ちようとしていた。
その時の大きなショックで、セクシー・ド・ヨンゲーンは、地に着いた時、己の姿を変えた。
姫は、その変貌に驚いているようだった。
>分岐<
A 人間なの?
第78話へ。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883918985/episodes/1177354054884485208
B 豚なの?
第71話へ。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883918985/episodes/1177354054884475580
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