第67話 かごめ

「これが、とらわれの身となった姫か。そして、セクシー・ド・ヨンゲーンの手には、姫の涙が……」

 かつてなく、胸がきゅんとなった。

 今まで、姫の涙に触れたことがなかった。


「金の鳥かご。よく見ると、あの隙間ない模様は籠目でできているのか。六芒星の魔除けか? セクシー・ド・ヨンゲーンの魔力封じのつもりか」


「何とでもほざけ。細工は流々仕上げをごろうじろ」


「やけに自信家だな。今に始まったことではないが。では、試合開催を待つまでもなく、姫を返していただく」

 はあっと、ガッツポーズで決めた。


「ぶざまな姿しか浮かばないが」

 むむむむむ、サスケヒゲゾー伯爵め。


「ふーにゃん!」

 そんな場合ではなかった。

 上空には姫がいた。

 


 がしっ。


 ネコーコ・ハルミ姫が、鳥かごにはりついた。

 その時だった。


「にゃー! あー! あー!」


 金のかごめからもの凄い電撃のようなものが走った。

 姫の美しい毛並みもチリチリと焦げて、体を反らせて倒れた。

 このままでいいのか?

 いい訳がない。


「漢として!」


 >分岐<


 A 風呂敷から将棋を出す。

   第69話へ。https://kakuyomu.jp/works/1177354054883918985/episodes/1177354054884474722


 B クリスタ―ル宮殿の入場券を出す。

   第70話へ。https://kakuyomu.jp/works/1177354054883918985/episodes/1177354054884475422

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