第28話 消えた乙女

 あれは、乙女の部屋におった時だ。


「今日は、お出かけするから留守番していてね、四元豚ちゃん」

 乙女は頭を撫でてくれた。

 いつも優しくかいがいしく吾輩のごはんなどをお世話してくれる。


『吾輩は、いつでもお仕事をするも。お留守番はなれたものよ。安心して行くがよい』


 この時は、まだ、吾輩の名前がちと豚っぽかった。

『ぶひー』

「はーい、いいこね。よろしくね」

 乙女のウインクに悩殺されてしまったぶひ。

 カスミソウのような笑顔がたまらなく可愛らしい。


「きゃー!」


 だだだだだだだだ……。


『どうした! 何があった?』

 乙女の部屋を出てはいけないが致し方なく出てみると、階段にスマートフォンを残して、落下したのが分かった。

 だが、乙女がいないのだ。

 どうしたことか。


『ぶぶぶ、ぶひー!』

 何か大変なことがあったに違いない。

 吾輩にできることはないか?


『そうだ、スマートフォンを見てみるか』

 乙女の待ち受けには考えられない画像があった。

 山である。

 その名は知らなかったが、アルファベットで書かれていた。


 ボスビーオ山。


 どうやら、ここへ行かなければならないようだ。


 四元豚として、やるべきはやる!


 >分岐<


 A 聖ボスビーオ剣までの道のりは長い。

   第36話へ。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054883918985/episodes/1177354054884250700


 B 聖ボスビーオ山なんてスマホの中じゃん。

   第37話へ。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054883918985/episodes/1177354054884255315

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