第36話 乙女の香り

 だだだ……。


 さくっと恩のある乙女の家を飛び出した。

 あの写真のボスビーオ山を脳裏に焼き付けて、乙女のスマホを小さな風呂敷に入れ、四元豚ちゃんとして、乙女を探すべく旅立った。

 装備は風呂敷に乙女の手紙にスマホと五日分の食料。


「犬のエサだけど、いい? 私のどんぶりを貸してあげるね。はいどうぞ」

 当然、乙女のくださるものなら何でもいただきます。

 ふがふが。

 もしゃらもしゃら。


 いつも優しくしてくださったものだ。

 この携行食料は、結構いい。

 なかなか美味なのだ。


 そして、エサの時間、湯上りの乙女の香りで清らかに癒してくれた。


 ここは、日本らしい。

 果たしてボスビーオ山などあるのであろうか。

 やみくもに走っても仕方がない。

 土手道へ上がって、立ち止まった。


 さあて、どうしたものか。


 >分岐<


 A 川に向かって叫ぶ。

   第38話へ。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054883918985/episodes/1177354054884255849


 B スマートフォンを取り出す。

   第37話へ。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054883918985/episodes/1177354054884255315

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