ある物語の劇中、いや、舞台裏の話。 故あって、正義と悪に二分され、彼らは悪の側に立たされることになった。 この物語が終わる頃には、彼らは大罪人として、後世に語り継がれることになるだろう。 悪役の条件とは何だろう。鬼畜の限りを尽くし、弱き者を残虐に殺すこと? 大衆の感情を揺さぶり、世界を混沌に包むこと? 彼らは物語の書き手になり損ねたもの。そんな彼らが台本に背いて息絶え絶えに紡いだ末節。 そんな寂しさをもった話。
正義だろうが悪だろうが生きているだけで悪い人なんていないみんなそれぞれ物語があってみんなそれぞれ生きている命が終わる最期までその瞬間まで
どんな登場人物にも物語がある。それは、悪役だと言われるものたちでも同じだ。この作品は、そんな悪役の目線で描かれた、勇敢で悲しい物語である。不覚にも、泣きそうになった。悪役たちにどのような理由があり、人々を殺したのかは、明かされない。だが彼ら、彼女の気持ちが伝わってくる。悪人だとしても、心はあるのだと思い出させる。考えさせられる話をありがとうございます。
どんなに多くの人がそれを悪だと呼んだとしても、それは悪役に過ぎない。たしかに憂鬱です。
一般的な悪役とは違って、切なくかわいそうな悪役の話。死ぬ少し前の悪役が、こんなに儚いなんて…。思わず感情移入。これからゲームやアニメ、ドラマで、悪役を見る目が変わると思います。