オマケ キャラクターの名前由来や小話(ネタバレあり)

・第1~5章に登場した人物


■アイン=ナット


 「強いけど口下手でコミュ障な女の子って良いのでは?」という考えから生まれた主人公兼ヒロイン。


名前の由来はとくに無く、語感から名付けました。一応、eins(ドイツ語で1)とnot(否定)で「ひとりじゃない」という後付的な意味もあります…文法以前に滅茶苦茶なのは置いとくとして。

 

 とにかく強いし、適度にアホの子なので話も回しやすいという作者的にも便利なキャラでありました。


■ユウ=クジョウ(九條ユウ)


 「喋る無機物と旅っていいけど、一捻り欲しい」ということで生まれた剣だけど武器にはならないという主人公。「剣に転生って斬新!」と思いついた瞬間は思っていましたが、既に有名な先人が居たというオチが付きました。


 名前の由来は、You(あなた)から。「誰でもないあなた」というだけで特別じゃなくても意味も価値もあるという思いを込めています。


 百合を掲げている以上、あまりヒロインとイチャイチャさせられないと考えていたので、話によっては割と空気だった場面も。その分、要所で活躍させることでバランスをとっていました。


■ラピス=グラナート


 「やっぱりツンデレは良い」ということで生まれた王道ツンデレヒロイン。初期案では髪型がツーサイドアップでした。


 名前の由来は、lapis(ラテン語で石)とGranatrot(ドイツ語で真紅)から…というのは若干の後付で、ラピスが「石」というのは決めた後で知りました。

 にも関わらずハマった名前になったのはすごいなぁ、と他人事のように思うのでありました。


 物語的には、博識で弄られ役ということで話を回すのに一役買ってくれました。その分、それ以外の一面が最終盤まで見せられなかったのは少し勿体なかったかもしれません。



■ツバキ


 「のじゃロリ狐っ娘は何時の世も人気」ということで生まれたヒロインその3。ロリババァと思わせて本当のロリ? という出落ち的な設定ですが、キャラを広げる結果オーライとなりました。


 名前の由来は、和名っぽさを出しつつ語感が良い名前ということで椿から。


 アインとラピスを見守る役というのは、当初から決めていました。しかし、ユウと良い感じにすると本格的に決めたのは 11章辺りでした。

 最終的にアインが自立するとなったら、残されたユウはどうするのか? という問題を解決するにはツバキが適任でしたが、唐突だと余り物をくっつけた感が出てしまいます。なので、8章辺りからそうなっても良いように距離を近づけていました。

 結果としては、良いところに落ち着いたのではと思いますが、如何だったでしょうか。



■ゼグラス=ヴィオリーラ

 

 主人公に絡む嫌味な噛ませという必要悪。それだけだと可哀想なので決戦で良いところを見せることにしましたが、唐突だったのでは?と思ったりも。


 名前の由来は、Seegras(ドイツ語で海藻)。ヴィオリーラの方はメモが残っておらず不明。



■アルカ=ピースマン


 主人公達を大人の目線から見守る立ち位置のキャラとして、彼は生まれました。頼りないけど信頼出来る、そんな人物です。


 名前の由来は、arkhaiologia(ギリシャ語で考古学)とpiece(欠片)+ man(男)から。



■レプリ=アッシャー

 

 最初のボスということで、人付き合いが苦手なだけで人は好きなアインと対照的――人が嫌いなくせに人からは褒められたい――人物として設定しました。


 名前の由来は、メモが残っていないので不明。




・第6章に登場した人物


■アルミード=ビーネン


 続く7章への橋渡し役として生まれたキャラクターです。


 名前の由来は、アルコール+ミード(蜂蜜酒)とビールから。



■ダニーとグレッグ


「ダニー、グレッグ。生きてるかぁ?」

「ああ、なんとかな」




・第7章に登場した人物


■シーナ=ビーネン


 7章のヒロインであり、作中唯一のメガネっ子。豪快な父に対してクール、しかし内面は不甲斐ない自分に対する焦りがある…というギャップが良いと思っていた気がします。


 7章時点では再登場は考えていなかったのですが、後にアインの成長を提示するのに相応しい相手として再登場することになりました。



■グイン


 嫌味な噛ませその2であり、その1よりも格下と蔑まれるちょっと可哀想な人。



・第8章に登場した人物


■エドガー=レーゲンバー


 8章のボス的な立ち位置ですが、悪そうに見えて悪人ではないという人物。自分に厳しすぎ、他人に優しすぎた人をイメージしました。


 名前の由来は、『モンテ・クリスト伯』の主人公エドモンとRegen(ドイツ語で雨)から。


 復讐者と巌窟王というモチーフから、書いてるときはクハハな巌窟王にならないようにするのが大変だった思い出があります。



■マシーナ=マッキナ


 西洋人で機械が得意なのに「ござる」という出落ち系ヒロイン。


 名前の由来は、そのまま機械から。 


 ござるござると連呼するため、「ここのござるは不自然ではないか?」と悩んだりもした、意外と難しいヒロインでありました。


■アルベール=ハービヒト


 もうひとりのボスであり、やはりこちらも悪そうに見えて悪人ではない人物。こちらもエドガーとは別の拘りに囚われた人物として設定しました。


 名前の由来は、『モンテ・クリスト伯』からアルベールとHabicht(ドイツ語で鷹)から。



・第9章で登場した人物


■ガレン

 

 残念なイケメンであり、コメディ部分を担当する人物。ジャガイモ警察という出落ちのために生まれました。



■オストゥの村長


 シリアス部分を担当する人物…なのに名前は出ないという哀しい人。


 というのも、思いつかないまま話を進めているうちに名前を出すタイミングを逃してしまい、結果名無しのまま進行することとなりました。

 それがツバキの台詞に繋がったので、結果オーライということで…。



・第10章に登場した人物


■コノハ=プリムヴェール


 10章のヒロインで、世間知らずっぽいけど世間知らずじゃない少し世間知らずなお嬢様をイメージしました。おっとりしたヒロインは、何気に貴重かもしれません。


 名前の由来は、木の葉+サクラソウ(プリムヴェール)から。


 初期案では、マツビオサに雇われるラピスに対してアインを雇うコノハ、対立する二人…というふうになる予定でした。が、話がゴチャゴチャするし、いきなり新ヒロインが横から入るのも良くないだろうと現在の形に落ち着きました。


■シェン=マツビオサ


 息子かと思ったら孫だったという、複雑な家庭事情の青年。責任感が強く、必ず任務をやり遂げる忍者のイメージです。


 名前の由来は、スカビオサ(マツムシソウ)から。


■ゼド=マツビオサ


 長い年月の果てに、目的と手段を取り違えてしまった哀しい老人。

 戦闘力なら本作最強であり、空に乗らなければ普通に勝っていました。それだけ自身の夢に対する執着が強かったわけですが。




・第12章に登場した人物


■ナギハ=クドウ


 12章ヒロインであり、アインと同レベルの脳筋主義者。男性的な口調で背が低いことを気にしているギャップが良いとこんな人物になりました。


 名前の由来は、剣を振り回すイメージから薙刃(ナギハ)、和名っぽさを出すため工藤(クドウ)から。


 私がキャラメイク出来るゲームで良く使う名前であり、イメージしている性格も概ね作中に沿ったものとなっています。


■ベツ=クライム


 気弱っぽいが芯は強い青年。作中ではユウと並んで接する機会が多かった男性であり、そんな彼と割と話せるアインという成長を示す役目もありました。


 名前の由来は、登る(クライム)+別(ベツ)で登別から。


 せっかくユウと同年代の男性だったので、もう少し交流させたかったのですが、間延びするためボツとなりました。


■ジョウおじさん


 登別といえば! 熊牧場!…ということで名前の由来は、牧場からジョウです。


■ミーネ=ハットリ


 12章ボスであり、期待へ答えるという使命感のあまり手段を間違えてしまった女性騎士。


 名前の由来は、ナギハの対照ということで、峰と服部から。


 初期案から結構変更があった人物で、当初はナギハに嫉妬した内面が醜い女性騎士で、「今のあんたがいちばんみにくいぜ!」と倒される役割でした。

 しかし、そんな人物に率いられる騎士団や取り立てた領主、憧れたナギハが節穴では? と思い、現在のバックボーンになりました。

 

■バッツ


 作中で明言されるほどのかませその3。


 名前の由来は、つばから。


 もう少し活躍する予定でしたが、ボスの前の中ボスに尺を取りすぎと圧縮されることとなりました。




・第13章に登場した人物


■エターナ=ダズル


 元気っ子でアインとは対照的…と思わせて結構似通った部分があるという最後を飾るヒロインの一人。


 名前の由来は、eternal(永遠)とdazzle(輝き)から。


 アインの成長の締めくくりとして、似ていないようで似ている人物として設定しました。明るくて社交的、少しギクシャクした関係の人がいる、天才肌で理屈よりも感覚派…そんな似てないようで似ている人を救えたのなら、それは「成長した」というに相応しいはずです。



■リーベ=クライン=ダズル


 ツンデレなお嬢様で、こちらはラピスと対照的な人物として設定しました。


 名前の由来は、Liebe(ドイツ語で愛)とklein(ドイツ語で小さい)。実の姉妹ではないため、言語を変えています。


 ラピスとは同じツンデレでありますが、「自分はどうなっても良いからエターナは幸せに」と過去の出来事から自罰的なものとなっています。そこに、魔術師としての嫉妬と姉としての愛情が加わったことで面倒な性格となってしまい、それを解消するのが同じく素直になれないラピスというわけです。

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

目が覚めたら剣になっていた俺はコミュ障娘の相棒になることにした @kitakata

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ