ムニム
たっく
ムニム
この話は、私の従兄弟から始まります。
従兄弟は、奈良の山間部に住んでいます。
そこは、シカやイノシシ、熊も出るほどのド田舎で、遊びに行くには車が必須の場所です。
この話の始まり、それは従兄弟が見たモノです。
ある日私の携帯に一通のメッセージが着ました。
『これ何だと思う?』
そうメッセージが着た後に、写真が送られてきました。
写真には、住宅地の道路が映っていました。
そして、その道路の端っこに、何かが映っていました。
パッと見、人の様に見えました。ですが、それは確実に人では無い、それは覚えています。
人型の、何か。それが私の第一印象でした。
私は従兄弟に『何それ?』と送りました。
従兄弟は『俺も分からない(笑)ちょっとばあちゃんに見てもらう(笑)』と返してきました。
10分後、自宅に電話がかかってきました。
電話を出ると、聞き覚えのある声が聞こえました。叔母でした。
叔母はすごく焦ったような声で私に問いました。
『○○!?あんた生きとる!?』
そう言われたのを覚えています。
叔母は怒ったような声で、
『すぐに迎えにいくから!!絶対家から出んときや!!』
そう言って電話が切れました。
私は何が何だか分からず、従兄弟にメッセージを送りました。
すると、従兄弟はすぐにこうメッセージを送ってきました。
『…○○、ごめん。本当ごめん』
私はさらに混乱し、従兄弟に電話を掛けました。
従兄弟はただ泣きながら、ごめんと謝り続けていました。
1時間ほどして、叔母がやってきました。
私は車に乗り込み、叔母に『絶対に窓の外を見るな』と言われました。
車に乗り、叔母に話を聞きました。
叔母が言うには、従兄弟が撮った写真、それは従兄弟が住む山間部にいると言われる、『ムニム』と呼ばれる存在だったそうです。
それは、絵、想像、現物…とにかく『ムニム』を連想させる物を見た者を襲うという厄介な存在だったそうです。
叔母は私と従兄弟にお祓いを受けないと、必ず『ムニム』に襲われると言いました。
一時間ほどして、私は従兄弟の住む町の神社に連れていかれました。
そして、お祓いを受け、私は今、これを書いています。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
ムニム たっく @tacksolo
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