放課後の夏
放課後の教室。あの日祐介は夕暮れの教室で私に尋ねた。
「ねぇ凛花?もし明日、僕がいなくなるとしたらどーする?」
私は祐介の言葉に唖然として答えた。
「祐介?何言ってるの?いなくなるってどう言うこと?・・・ねぇ祐介?」
すると祐介は、どこか悲しげな顔をして答えた。
「実は僕、引越すことになったの…だからこの学校にも、もぅ通えなくなる。ごめんね凛花」
凛花は祐介のその言葉に涙を流しながら…
「やだよ…やだよ祐介!引越すってことはもぅ会えなくなるの?私そんなのやだよ…」
「行かないでよ…祐介」
「ごめんね凛花・・・でも、今更どうも出来ないんだよ…」
「い、いつ引越す・・・の?」
「夏休み中かな?正確には来週だけど…ねぇ凛花?もし凛花がよければ引越す日の朝会えないかな?凛花に話したい事があるんだけど…」
凛花は涙を拭きながら
「いいよ、何時でも会いに行く!」
「ありがとう、凛花また連絡するね…」
その後祐介は数分いや、きっともっと長い時間泣いていた私のそばにいて慰めてくれた…
それが祐介との最後の時間だった・・・
あの日世界と君は 中村星乃 @NakamuraHoshino
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