記憶

学校へついた凛花は親友の那月に“犀川祐介”のことについて尋ねた。


「ねぇ那月?犀川祐介って知ってる?」


「あー、犀川くん?また懐かしい名前だねどーしたの?」


「那月はこの人のこと知ってるの?」


「知ってるも何も同じ小学校同じ中学だったじゃん!あれ?でも、確か中学2年の時に転校したと思うけど…」


「転校・・・?」



「てか犀川君がどーしたの?」


「実はね・・・」


と凛花が言いかけた時教室の扉が開き先生が入ってきた


「はーいみんな席についてHR始めるよー」


先生が入ってきたせいで話がさえぎられてしまった。さっきの話はHRが終わってからでもいっか・・・


***


「えぇ!?あんた犀川くん覚えてないの!?」


「うん、全然覚えてないの。私4年前犀川くんと約束をしたらしいんだけ那月なんかわかるかな?」


「うーん、約束に関してはわかんないけど凛花と犀川くんは確か幼なじみだよ?小学校の頃からずっと一緒にいたよ!」



「あ・・・」と私は呟いた。


私は那月に犀川君のことを聞くと全てではないがあの日のことを少し思い出した。


“ガタッ!”私はカバンを手に取った。


すると那月が


「ちょっと凛花どこ行くの!?もぅすぐ授業始まるよ?」


私はとっさに「先生には体調崩したから早退したって言っといて!」と那月に叫んだ。


凛花は走りながら教室を後にした。

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