老婆が旅人に語る、昔の内戦の話。とても1000字とは思えない世界観の深さ。明確な結末の存在しない、リドルストーリー。あなたは、どちらだと思うか?これは凄い。本当に凄い。
1000文字という短さで、これだけの世界観を見せられるとは!残酷な物語ですが、その奥に深い悲しみの余韻が残る作品です。問いかけに対する答えは、果たしてどちらなのか。考えたくないのに考えてしまう、どちらであろうと胸が痛くなるだけだとわかっていても、暫くは想像のループから離れられそうにありません。
こういう話をリドルストーリーというのだと、初めて知りました。 どちらを選んでも、行先は地獄。どちらも選ばず、上手に回避する選択肢があればいいのだけれど、それすらも与えられない。留まることすら、すでに地獄。 残酷なお話です。
この短さで、最初からリドルストーリーと分かっていて、この結末の見事さ!しかも、1000文字縛りで!
母親の手のひら返しが速すぎて、是非娘であって欲しい。だけど、どちらにせよそういう出来事があったという現実が悲しい物語。
どんな風に終わるんだろうと思いながら読んでいたら…どちらであったとしても辛すぎますね…