肉球と犬の尾
西の国の王都は、<
街の広場という、広場を合わせ、<狼の遠吠え>城の尖塔から見ると、狼や肉球に見えると、"怠惰王"グレインが、最初の人々の時代に言ったとされる。
王都を囲む、城壁は、<狼の遠吠え>城とほぼ共有しており、城の西側に出っ張りにはりつく形で、王都が付随していると、言ったほうがわかりやすい。
<狼の遠吠え>城の城壁はしっかりしているが、王都<パウ・パッド>の城壁は格段に低く、人の背丈ほどしかなく、至る所、しかも崩れている。その王都の東側の崖の上に<狼の遠吠え>城は立っていることになる。
結局、たった、一日で
手形がないので、<
しかし、王都の城壁の外には、ウリックなどのような正規市民でないものが、多数居座り交易する闇市が、存在し、城壁にテントを立てスラムと化し暮らしている。
その闇市で、ウリックとルムネアは、雄馬を売った。
売人は、最初、ウリックとルムネアを見たときは、貧しいものは、お互い助け合うものだとか、さんざん調子のいい話をしていたが、いざ、馬を実際に売買する算段になると、態度を一変させ、雄馬に押されているギャリトン家の焼印を目聡く見つけあれやこれやとケチを付けだした。
「こいつが、なければ、高く勝ってやってもいいが、今この<ポウ・パッド>を治めていなさるのは、バルドラ家だぜ、この焼印だけでも、お縄にならあ」といい、正規の1/10の、程度の値しか付けなかった。
ウリックとルムネアは、承諾するしかなかった。
ウリックは、王都の低い、城壁の周りを回りながら、
「大丈夫、ポウの中じゃ、泥棒の俺の天下ですから、なんとでも稼げます」と言うと、
ルムネアは露骨に、嫌な顔した。
「自分に宣誓ををしたものが、
「しかし、おれが、聞いた、
ルムネアは、眉をひそめ更に険悪な顔をしたが、何も言わなかった。
「しかし、本当に王都のには入れるのですか」
「このウリック様は、いつも盗品を持って手形もなしに自由に<ポウ>に出入りしてましたよ、最悪この城壁は登れますから、向こう側さえ、どうなってるか知ってたら」
ルムネアとウリックは、てくてく、城壁と物乞いの天幕に沿って歩いたが、中裂けた城壁の部分に出くわさなかった。
「このあたりに、あったはずなんですが、バルドラ家の連中、修理しやがったなぁこいつは、、、」
そのたびに、二人の歩く距離は延々と増えた。
「馬を売る順序が逆でしたね、サー・ウリック」
「なに、言っているんですか、馬では、城壁は越えられませんよ」
「もう二度も、修理されていると言い訳をしましたよ、あなたは」
「次は、ぱっくり避けてるところですから、」
二人は、城壁をもう既に2フトほど歩いていた。
レストレーション 美作為朝 @qww
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