想像しやすいという近代ラノベ最強の武器

紙城先生は文章を読むだけでアニメやマンガを見せてくれる魔術師です。
そして読者の期待を裏切らない作品作りのできる技巧家です。

タイトル:元カレは看病する。

タイトルを見た瞬間、普通の人間ならある期待をしてしまうわけです。

心冷え冷えツンツンになっちゃった元カノが、朦朧とした意識の中でうっかり甘えちゃったり、体調悪さに意地張るのをやめて心のスキを見せちゃったりするかわいい姿がみてえなあ!と。

そうなってくれないかなと読み進めると、どんどん読者が見たかった展開を描写していってくれる。

読者としては期待と似通った展開なので、文字を追うだけでストレスなく場面を想起できるわけです。

紙城先生は私のようなゲームやマンガ、アニメといった視覚娯楽に慣れ親しんだ読解力に優れていない人間でも楽しめる文章を書くことができる稀有な才能をもっておられます。

そう、紙城先生はアニメやマンガ好きな層を虜にできる文章をかけるんだよ!!

これは文芸の中でもメディアミックスと密接な関係にあるライトノベルという分野では、重視されるべき点であると考えます。

ライトなヲタクほど読め読め読め!!
先生の作品は全部イメージし易くて、読み易くて、面白くて楽しいゾ!!!