第3話光の鳥と凶鳥

魔女のもとへと向かったカエルと村人達は、魔女が怪しい魔法陣と技術で何かを作り出そうとしてるところを目撃してしまう


魔女によって作り出された、太陽を覆い隠す程の大きさがある、嘆きの歌の凶鳥オキュペテー


そして、その兵器を作り出すために、世界中の声を奪った魔女は、


不覚にも話を終えた直後オキュペテーにパクっと食べられてしまう。カエル達はその大きさと禍々しさ、威圧感で尻もちをつき



周りの者も、足がすくみ、只々呆然として見つめ


そして、追い打ちをかけるように


オキュペテーの声から、この世の者とは思えない鳴き声を上げ


その後、腹を膨らませて息をすぅーっと吸い込み


高らかに恐怖と絶望の歌を歌い出し、辺り一面の花が風に流れる様にブワーっと

動植物たちが枯れてしまい、辺り一面色を失ったように


世界中がグレーになり雲までもが黒く一気に魔界と化してまいました


歌声を聞いた村中の人たちはあまりの絶望と恐怖に

うずくまるものもいれば、崩れるように倒れるものも


そんな、光景を見たカエルは、うつむき


(こんなデカイ鳥と、どうやって倒すんだ…)

と嘆き、戦意喪失するカエルにリスは、


身振り手振りで、


(まだ、方法がある

皆で踊り、光の鳥を呼び出すの)

と、カエル達に勇気を与えながら


手段を施す


(君は、一体…?)

(私は、光の巫女。今は、奴を倒す神を呼ぶことだけを考えて)


とリスは正体を明かしたあと、舞うように踊り、

皆も踊る様に誘う


カエルも、半信半疑でリスを信じ、リスと同じ踊り始める

不思議と見ているだけでも勇気が溢れ、元気になる踊りだった


カエルとリスまでも村の人達に、踊る様に煽りを入れ


歌い続けるオキュペテーは嘲笑う様に、村人をパクパクとついばみ

食べる


とうとう、数人に差し掛かり勇気よりも絶望感のほうが勝り心が折れる一歩手前

奇跡が起こりました


何と空から一筋の光が差し込み、オキュペテーにも負けない位のいやそれ以上の

雲全体とも取れる、体長しており光を纏った鳥の顔を覗かせ、オキュペテーの頭を

くちばしで挟み、村人から離す様にふっ飛ばしました


(やっと、神が降臨なされたわ…!)

リスは、初めて火を起こす人の様に

安心しました


オキュペテーは、身体を起こした後

威嚇の声を出し、光の鳥へと突進

しかし、光の鳥は待ち受けるように翼を羽ばたかせ吹き飛ばす


力の差が歴然とした、場面から雀と鷲との差位に村人の心に希望を照らす

オキュペテーは、怖じ気づき尻込みした挙句

一目散に、逃げようとする


しかし、光の鳥は執拗に追尾する戦闘機のようにマッハスピードで


光の鳥は口を大きく開け、オキュペテーを飲み込んだ


透き通った腹の中に、オキュペテーが暴れるが、

オキュペテーは漆黒に溶けて、消えていったあと


光の鳥は、くちばしを開け真上に向けてゲップをしました


それと同時、音符が空から降り注ぎ


数人残った村人達は、無事に声を取り戻し

歓喜の声で一杯になりました


リスも声を取り戻し、美しい声で

「ありがとう」

とカエルに一言に言うと、リスは深々と皆一同に一礼をし

光の鳥とともに太陽がある方へと去っていきました


その後のカエル達は、王様に迎えられ

街を救った英雄として、祀り上げられ

名誉の勲章を与えられ

カエルは、再び街の住人として迎えられました





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お喋りカエルと魔女 悪魔絵師 @akumaesii

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