なぜマンコ・カパックに注目したのかは分からないけれど、パロディの様な時には緻密な計画の上での文章の様で惹きつけられます。もしかして、作者はつ〇イノリオ教の信者なのかと思う方は読むべし。
一見したところ、普通のパロディ小説のように思えますが、読み進めていく内に著者の文章能力の高さと知識量の多さに驚かされます。「生真面目な戯れ」とでも言いましょうか、独特のテンポとリズムをもった文体に引き込まれ、該博な知識とパロディのセンスに楽しませられます。創作の世界に少しでも興味のある人たちが、共通認識として持っているであろうクリシェやシチュエーションを巧みに戯文化して、読者を楽しませることに成功しています。この先も楽しみな作品。皆さんもぜひお読みになって下さい。
文明VS文明。整合性のかけらもない本作だが、登場する人物たちはこれ以上ないくらいに真剣である。それがまたおかしい。ふんだんに散りばめられたネタの数々。あなたはいくつ気付けるか?