「S.S(ショート・ストップ)」のタイトルに目を疑いました。都知事風に言うなら、ファースト・インプレッションは『何かおもしろそう』。遊撃手が主人公の「野球小説」なんて…。遊撃手でイメージするのは、時系列的に、第一次黄金期の西武を支えた石毛宏典氏、横浜の石井琢朗氏、ヤクルトの宮本慎也氏、中日の“アライバ・コンビ”としてアクロバティックな連携プレーを見せた井端弘和氏です。いずれも守備の名手ですが、それぞれの現役時代、各氏のチームメイトにはもっとチームの顔と言うべきスター選手がいました。正直、どの選手もファンです。
そんな遊撃手に光を当てたのが本作品。「ショートの翔斗」こと佐久間 翔斗が巨人の坂本のようなスターになるのか?
でも「恋愛物語」ですからね。「野球小説」としての可能性はどうかって?
「無限大」です。