血棺炉神ヴァルヴェスティア

作者 鯖田邦吉

45

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★★★ Excellent!!!

本作は吸血人の国「大英吸血帝国」を舞台にロボットが戦う独特の雰囲気のSF作品ですが最大の特徴は主人公「柏崎刈羽」にあると思います。

虐待を受け姉を失い新天地に向かうも貴族の間にトラブルが発生し、新たな家族すら失う。
さらに某組織から勧誘を受けるなど多くの困難に見舞われます。
まさに彼の人生は暗闇に包まれているかのようで悪態の一つもつきたくなるでしょう。

やがて彼はとある行動を起こす事になりますが……。
その結果は是非、本作を読み進めて見届けて頂きたい。具体的には『青空』のエピソードがこの作品の本質のような気がいたします。

暗闇を抜けた先に光差す蒼穹がある事を祈らずにはいられない、そんな感傷を抱かせてくれる作品でした!

★★★ Excellent!!!

 本作は吸血鬼の帝国となったイギリスを舞台に、姉の代理として女装しながら生きる主人公を通して描かれる「渇望する狂気」の物語かもしれない。彼はなにを求め、なにを欲しているのか。与えられて刷り込まれたもの、背負い込んで一つになったものの他に、彼はなにを得たいと願い、なにを望むのだろうか。注目作である。そして、なにをおいても耽美で退廃的な作中の雰囲気、この世界観を演出する筆力にも賛辞を送りたい。オススメです!