【雑学】嘘つきな男と付き合う女も嘘つき？

検証結果

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　世の中には「嘘つきな男」が多いです。

　この輩（やから）、あることないことでっち上げた、巧みな話術を駆使して女の気持ちを自分に向けさせ、同時進行で複数の女と上手くやるのが特徴です――まるで、テクを駆使してコンピューターゲームの異なるステージをクリアするのを楽しんでいるかのようです。

　はっきり言って、女の敵です！　一秒でも早くこの世から消え失せてもらいたいものです！――と、昔から声を大にして叫ばれてはいるのですが、この手の輩、万人が忌み嫌う某昆虫「頭文字（イニシャル）Ｇ」のごとく、のうのうと生き長らえています。古今東西、騙される女が後を絶たないのは紛れもない事実です。

　人は学習能力を有する生き物です。

　にもかかわらず、この件に関しては過去の教訓が全く活かされていません。これだけ騙されると言うのは、いわゆる他人事（ひとごと）と思っている者が多いからなのかもしれません。

　しかし、全員が全員、嘘つき男に騙されているかと言えば、決してそうではありません。

　つまり――騙される女には何か要因があるのではないでしょうか？

　もちろん、「おっとりしている」だとか「世間知らず」だとか「注意力散漫」だとか、本人の資質による部分が影響していることは否めません。ただ、それだけではないような気がします。

　騙す側と騙される側、双方に「同質の何か」が存在し、それが磁石のＮとＳみたいに引き合っているような気がしてなりません――具体的には、嘘つきな男に騙されて付き合ってしまう女もまた嘘つきであるような気がするのです。

　と言うわけで、ここでは嘘つきな男と付き合う女もまた嘘つきであるといった仮説を立てて、それが正しいかどうかを検証してみたいと思います。

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　なお、抽象的な議論をしても分かりづらいことから、嘘つきな男のイメージをいくつかに分類し、それぞれの男と付き合う女の心理を分析するといったアプローチを取りたいと思います。以下の三つの分類をご覧ください。

《其の一》 次々に女に手を出す浮気男

　二股ならまだしも、三股・四股・五股をかけるなど、女と見たら見境の無い輩。

　浮気をしていることを問い詰められても、舌先三寸でのらりくらりと交わし、追い詰められると「本当に愛しているのはお前だけだ！　お前以外の女とは手を切る！」の一点張りでその場を切り抜けようとします。

《其の二》 女からお金を借りて娯楽に注（つ）ぎ込む浪費男

　女が自分に気があるのをいいことに、次から次へと金を無心し注（つ）ぎ込ませる輩。

　しかも「難病のお袋が手術を受けるから金が必要」だとか「事業を起こすのに金が要る。俺の小さい頃からの夢だ」などと、それらしい大義名分を並べてきます。そして、噓をついているのがばれたときも「これが最後だ！　頼む！　借りた金は絶対に返す！」などと、自分が置かれている立場を顧みず、譲歩を引き出そうとします。

《其の三》 結婚をちらつかせて女の財産で生活しようとする無職男

　自分が止むなく解雇されて就活中であるかのように思わせる輩。

　「ブラック企業にこき使われた挙げく捨てられた」などと、女の同情を引くような台詞を泣きながら吐きながら、定職に就く間の生活費を無心してきます。特徴として、事あるごとに、女の弱点とも言える「結婚」の二文字をちらつかせ「定職に就いたらお前と結婚したい！」などとみえみえの嘘をつきます。

　では、こんな嘘つき男がみえみえの嘘をついたとき、付き合っている女はどんな対応をするのでしょうか？

　普通の人なら「バカも休み休みに言いなさい！」などと一蹴（いっしゅう）して取り合わないでしょう。ただ、彼女たちのリアクションは違います――何せ普通ではありませんから。

　「それじゃあ、仕方ないわね」などと、まるで慈悲深き女神さまのようにアッサリ許してしまいます。

　そうは言っても、彼女たちもバカではありません。

　「仏の顔も三度まで」ではありませんが、同じ台詞を三度吐かれたら流石に嘘だと気付きます。稀に気付かない女もいますが、それは例外種ということで今回は触れないこととします。

　嘘をつかれたのを知った彼女たちは、顔を真っ赤にして怒りで肩を震わせます。

　そして、吐き捨てるように言うでしょう。

「バカ、バカ！　どうして嘘ばかりつくのよ！　今度嘘ついたら……絶対に別れるからね！」

　ただ、口では強気なことを言っても、心と言葉はなかなか一致しません。まさに「裏腹」な状態です。

　突き放すような台詞を吐くと同時に、彼女たちは心の中で「別れなくても済む理由」――嘘つき男を許すための言い訳を探しているのです。

　結果として、別れることはまずありません。

　嘘つきな男と付き合う女もまた嘘つきでした。

　仮説は正しかったということで。

　ＲＡＹ