第二話 米パン麺超会議
キーンコーンカーンコーン
「起立、礼、着席」
「はぁ、終わったぁ。英語の授業ってダルいよな…お前もそう思うだろ?半間」
「僕に気安く話しかけないで下さい」ニコリ
「ひぃ!」
このやり取りが日常になっているせいでクラスメイトは誰一人反応していない。
いや、もはやこれはもういない者として認識されている。
「ま、まあまあ落ち着いて…少し俺の話を聞いてくれないか?」
「…では本当に少しだけですよ」
多田の勇気は無駄にならなかった様だ。
「それでだな、話っていうのは…」
「早くしてくれないと潰しますよ?」ニコリ
「わ、わわわかったから!ごほん…俺、思ったんだよ…米には米のよさがあるようにパンや麺にもそれぞれの良さがあるんじゃないかって……そこで俺は考えたんだ。それぞれの良さを理解するために語り合うのはどうかって、その名も………米パン麺超会議!」
「ほう、下等生物の割には良いこと言うじゃないですか。確かにあなたはパンの良さを分かっていません…その話乗りましょう」
これは一見米派とパン派が分かりあった様に見えるがそうではない。
何故なら、今このときも半間はどうやって多田をパンサイドの人間に落すのか考えているからだ。
「その話聞かせてもらったよ!」
と突然現れたのは遠藤だ。
「私もその話に乗らせてもらうよ。もっと多くの人に麺の良さを分かって欲しいからね!」
そうして最悪の三人が集まった米パン麺超会議が結成された。
「さて…米パン麺超会議記念すべき第一回の議題はスバリ…夏に食べるなら米、パン、麺のどれか!」
「これはやはりパンではありませんか?冷やしクリームパンなるものがありますし冷たいスープに浸したり付けたりという食べ方があり組み合わせは無限大ですよ」
「いえいえ、やはり私は麺だと思うよ。冷製パスタとかざる蕎麦、冷やし中華にそうめんなどパンよりもバリエーションが豊富だからね」
「ご飯だって侮ってもらっちゃ困るぜ。まずは冷やしがゆがあるだろ…さらにとっておきはご飯に牛乳をかけると美味いんだ!」
「「いやぁ、それはちょっと…」」
「美味しいのかもしれませんけどあまり進んで食べたいとは思いませんね…何故でしょうか?」
その頃のクラスメイト(あの三人がまともに会話をしている!?…明日は雨?地震か火災、いや……世界が終わる!)
――――――――――――――――――――
作者的にはいいと思いますよご飯に牛乳かけるの。多分リゾット的な感じでしょうか?
米派とパン派と麺派君 リチ @skerna
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。米派とパン派と麺派君の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます