米派とパン派と麺派君

リチ

第一話 米派とパン派と麺派

 とある県にあるごく普通の高校、志士後高等学校ししおくこうとうがっこう。ここには三人の問題児がいた…


キーンコーンカーンコーン


「おーし、SHR始めるぞ……って多田、何度言えば分かるんだ。…学校に炊飯器を持ってくるな!」


 そんなを聞いた一人の生徒、多田啓太ただけいたはこの世の終わりが来たように表情を崩した。


「そんな!先生は鬼ですか?…いや悪魔ですね!米派の俺から炊飯器を奪うなんて…死んじゃうじゃないですか!」


「先生も米派だが炊飯器を持たなくても生きてられるぞ!?」


 多田の天然ボケに先生のツッコミが鋭く突き刺さる。


「そんなこと言っておいて実はパン派なんでしょう?そうやって先生は米派の戦力を削ぐ気なんですね!」


 そんな先生のツッコミも多田のボケの前には無も等しいらしい。


「いや、先生そんなこと考えてないから!平和主義だから!」


「そうですよ多田君。平和が一番です。でもこれ以上喋るようなら…」


 そう言いながら立ち上がった生徒、半間相馬はんまそうまはおもむろにおにぎりを取り出すとそれを…


グシャリ


 握り潰した。

(※良い子の皆は食べ物を粗末にしないでね)


「これと同じようにしますよ?」ニコリ


「ひぃ!」


 多田は半間の気迫に圧倒されたらしく席て縮こまってガクブルしている。


「…半間、一応助かった」


「ん?先生、あなた米派の分際で何故パン派の僕に話しかけてきてるんですか?」


 一瞬、助かったと思った先生だったが現実は非常な様だ。


「そこまで言うの!?昨日まで普通に話してたよね!」


「あなたが米派と知っていたなら話してませんでしたよ。これからは話しかけないで下さいね」ニコリ


「そんな無茶な!俺このクラスの担任だよ!?担任!」


「はぁ全く…争いとは美しくないですね」


 新しく立ち上がったこの生徒の名前は遠藤ルイス。


「ほら皆さん見て下さい。この茹で上がったばかりの麺の様に美しい心を持ちましょう。米派やパン派に惑わされてはいけません…麺派こそ至高なのです!」


 そして彼もまた問題児の一人だった…


「もうこのクラス嫌だ!」




その頃のクラスメイト達(SHR始まんないな…寝ていいかな?)

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