第10話 2人きりで

約束の日曜日。


夕方、ショッピングビルの前で待ち合わせた。

着いたよ、とLINEをして辺りをキョロキョロと見回していると

「真由美?」と声を掛けられた。


「あ、祐くん!お待たせ〜」

なんだか緊張して、いつも以上に明るく話してしまう真由美。


「お店予約しといたから、いこっか。」

「え!祐くん、予約してくれてたの?ありがとう〜。」

学生時代ではお店を予約なんてできるタイプじゃなかったのに、大人になったな〜なんて思っていた。


「じゃ、カンパイー!」

お酒も弱かった祐也だが、今では人並みに飲めるようになったそうだ。


「真由美、結婚したんでしょ?どう、結婚って。」

自分から言わずとも、亜紀などから聞いていたのか、祐也は真由美が結婚して子供もいることも知っていた。

「結婚ね〜。うん、子供はやっぱり可愛いし、してよかったよ。」

「そっか。俺はまだ考えられないなあ。」


10年ぶりに会い、懐かしい話も沢山して、お酒もいい感じに回って来た。


「どうする?2軒目いく?」

まだ少し時間があったので、2人は少しだけカラオケに行くことにした。

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きみともう一度恋に落ちる @funa22

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