鬼は小生も好きですが、素麺と鬼にそんなつながりがあるとは、初めて聞きました。とんでもない知識量なのに、ふむふむ、とうなずいている間に、あっと言う間に読み終わってしまいました。出典までちゃんと書いてあるのが素晴らしいと思います。それに、その出典に基づいた作者様の考察力も素晴らしかったです。 ちなみに小生の所では、お盆に素麺を墓石に垂らす習慣がありましたが、カラスが食い散らかすので禁止されるようになりました。時代の流れによって、変化するものですね。 ごちそうさま。そして、一見の価値ありです。
今回の話もまた、興味深い内容てんこもりでした。地獄の釜の蓋が開くこの時期に、素麺を食べる意味……とても面白いです。それに、大みそかの夜は魔が行きかう夜で、人々は魔除けを施し家の中に籠ったという古の風習はとても興味深いです。いまは逆に、みんな外に出てお祭り騒ぎしたり、普段夜中に出歩かない人もわざわざ山に初日の出を見に行ったり、初詣に行ったり。一年の中でもっとも人々が家にいない夜になっていますよね(笑)
なんとも刺激的なタイトルですが非常に知的好奇心を擽ぐられる内容でした。文章も丁寧ですし、なにより身近な食べ物の起源、由来に触れて食を味わい深くしてくれます。