何が怖いって夜に読んだことすら間違いだが、読んだことすら間違いであろう。すごい勢いで読者をBUNG(振り投げ)していくことが何よりもコワイ。
魔法少女=忍者というトンデモ理論はなんだか頭のネジ一個以上吹っ飛んだカオス……いや、これはジメイノ・リです。
また、この作品はルビの使い方がとても丁寧でありながらぞんざい、何というか敢えてヤンキー漫画のルビをさらに凶悪したような言葉はこの世界観にとても合ってて面白い。
そしてなによりたまに入る真面目な解説が私の笑いのツボに入りましたよ。好きな人はとことん好きだろうなと思う作品でした。
無事に『卒業』できそうです。
城跡。クレーターから這い出す人影があった。
「すぐにやつを追いましょう!」
「もう……よい」
北信のセンターを張る少女。村上シキヨは応える。
朝陽をかえす、ストレートロングのオレンジ髪が風になびく。
「!? 殿?」
「……ああ、捨て置け。もう、どうでもよくなった……。ひさびさにいいものをみさせてもらった。
世知辛い世にあのような……あのようなものが、まだ居たとはな……。砥石にこだわる儂が阿呆のようじゃ」
「……シキヨ様」
「この世も存外すてたものじゃない。ということか……。さてと、儂は卒業じゃ。こんごはセカンドの主がセンターをつとめてくれ」
「そんな……。わたしは……、わたしはずっとシキヨ様の側にいたい! シキヨ様だけのセンターになりたい! そのためだけに活動してきたんです、だから!」
黒髪ショートの少女が必死の想いを告げた。
「…………。なら、まずは主と朝寝でもしようかの」
こうして、北信からセンターとセカンドが電撃卒業を果たした。
こののち、半年後。
北信濃は武田の手におちた。
はっ。ええと……レビューでなにしてんだボクは。
ひとことで言うと……
衝撃的におもしろかったよ!!