天才魔法使いは力を持っていた。
戦局を変えられる程の力を。
だが〝切り捨てる覚悟〟を持ってはいなかった。
ある時ひとりのシスターが彼を変えてしまった。
彼は切り捨てる覚悟を持ち〝犠牲を受け入れた〟
禁忌の魔法使いは優しさを持っていた。
ひとりのために全てを投げ出せる程の優しさを。
彼は〝迷う事なく禁忌を冒した〟
ある時、彼は少女と出会った。
〝運が悪い〟と嘆く少女に。
時は経ち、彼も思った。
〝運が悪いとしか言い様がない〟と。
だが彼には些細な事だった。
何故か?
彼は〝犠牲を受け入れ無い〟
〝ただ運が悪かった〟としても。
そこに自分以外の意思が宿る限り。
アホでクズな形状記憶豆腐メンタルの闇を秘めた不死魔法使い。
そんな主人公の教師としての話と過去の話が交互に描かれます。
過去編ではついつい泣いてしまうような感動と悲劇があり、普段は作品を読んでいて泣くことはほとんどないのですが泣いてしまいました。
現在の話ではついつい笑ってしまうようなコメディと熱いバトル、ところどころに垣間見える主人公の闇があり、主人公のクズなアホさがとても笑えます。
コメディ要素とシリアス展開がいい具合に混じり合い、少し長いように見えて、一章ごとにしっかりまとまっていて単体でも面白いくらい完成度が高く読みやすいので気になりません!
ぜひ読んでください!