君と俺との1つの物語
シュラ
第1話
『起きて!はやく起きないと遅刻しちゃうよ!』
俺の頭の中で俺を急かすように騒いでいる声があった。
うるさいなぁ。俺の頭の中で騒ぐなよ。
『うるさくないよ!!はやく起きないと遅刻するよ!!とりあえず時計見て見なよ!」
俺は言われた通り眠い目をこすりながら起きて、机の上にある目覚まし時計を見た。
何だよまだ8時じゃねぇかよ。おい知ってるか?うちの学校は8時半までに着席すればいいんだぞ。俺の家から電車で30分なんだから間に......合わないじゃねぇーかよ!!
おい!
『え!?何で私が悪いの!?遊真くんが起きないからでしょ!!だいたい...』
頭の中で起こる沙百合の説教を聞きながら家を飛び出した。
******
学校の鐘がなった。うちの学校の鐘は8時半になると鐘がなる。その音を合図に俺は急いでいた足を加速させ、超特急に変換させた。
学校の校門に着き、校舎に入って、階段を上り始めた。俺は1年生なのでクラスの階が5階にある。俺は一番上の階の5階を目指しながら走っていた。
『以上のことから人間は朝ごはんを食べないとブドウ糖が足りなくなって集中力と記憶力も低下します。朝ごはんを食べるために夜は夜更かしせずにはやく寝て、朝はスッキリ起きて朝ごはんを食べることが重要なのです!わかりましたか?』
沙百合の説教が終わったらしい。沙百合の説教は30分にもわたり話していた。今学校はどうなってるかというともうチャイムが鳴ってから5分は経過している。俺はヘロヘロになりながらやっと俺のクラス1年A組にきた。まだホームルーム中らしい。
『ねぇ!聞いてるの!?』
あ、わりぃ。全く聞いてなかった。
今の発言で沙百合がピーピー叫んでいるが気にせず俺は教室に入った。
******
俺はあれほど遅刻するなと言われていたのに遅刻したため俺は先生にこっ酷く叱られていた。
「全く君というやつはなぜいつもいつも遅刻するんだ」
先生はプラスαに最後にため息をついた。
「いや俺だって毎回毎回遅刻したいわけじゃないんですよ。俺だってしっかり起きて遅刻せずに行きたいですよ」
「じゃあなぜ貴様は遅刻をする」
「まあ夜には色々あるんですよ。アニメを見たりラノベを読んだりしないといけない仕事があるので!」
俺はドヤ顔をしながら言い放った。
決まった!この完璧な言い訳!これこそ論破だ!
「『アホかーーー!!』」
沙百合と先生の声が被り、指導室に大きく先生の声が響いた。
「せ、先生は美人なんだからそんなに叫ぶと美人が台無しですよ。まだ結婚もしてないのにそういう恥を晒す行為は控えたほうがいいかと」
「ほう、貴様は私に喧嘩を売っているということでいいのかね?歯を食いしばれ!」
いつもはチョークを持ち黒板をバシバシが叩いてる先生が俺に向けて拳を構えた。
あ、これはいつものパターンだ。俺はいつものこのバッドエンドルートが起こっているので俺は自然と覚悟を決められた。
俺は衝撃とともに目の前が真っ暗になった。
******
『何でいつもあんなこと言っちゃうの!?』
俺と沙百合が2時間目の準備をしていると、俺の頭の中にそんな声があがった。
いや、だってさ。先生の結婚を心配してるわけよ。こんな醜態を晒していいのかと。隣職員室だし、他の先生方も怖がっちゃうでしょ。先生を
『もともと怖いって噂広まってるから大丈夫だよ!!だから言ってるでしょ!歳をとってくると、そういう話をしちゃダメだって!特に女の子には!』
俺は思わず笑い声をあげてしまった。
『な、何で笑ってるの?』
ん?だってさ
「まずあの人を女の子と呼べるのか疑問だな!」
って思ってよ。わはははははは!
『遊真くん。前見たほうがいいよ』
怯えた声で俺に言ってきた。
は?何で怖がってんだよ。前に何があるってんだ......。
目の前にはとてつもなく怒っている先生がいた。
あぁ俺は何て恐ろしいものを敵に回したんだと後悔しながら、神様のクソッタレと叫んでいた。
君と俺との1つの物語 シュラ @yousatoh1113
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