思い出

 

 思い出

 

 幼い頃の思い出は

 ただただ陰鬱で

 蟻を指先で潰したことや

 独りぼっちで過ごしたことを思い出す

 

 過去は美しくない

 振り返れば失敗や後悔ばかり

 

 頭が思い出さないようにしているだけ

 だから思い出はいつも断片的で

 そして美しいものばかりなのだ

 

 しかし

 過去の全てを思い出せば

 決してそれらは美しくない

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

詩集「十代の詩」 武市真広 @MiyazawaMahiro

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ