ギフト・アイ~もし心の距離が見えるなら~

せいんとれん

第一話:はしがき

 僕の眼は奇才だった。いや奇跡の産物、ギフトを持って生まれた。

 この世界に存在するもの全ての数、質量、距離、速度、体積などあらゆるメモリで測る事のできる『見かけ上の数を暴き出す』ことのできる神秘を内包した眼。

 小学5年生生のとき、幽霊の存在証明を行った。

 中学1年生、神が居ないことを証明した。

 中学3年生、天文学上その存在を解明できなかった暗黒物質の真実を暴いた。

 高校2年生、確立論から事故完全掌握と呼ばれるシステムを作り出した。

 功績はこれだけではないが、僕がどんなことをしてきたのかと聞かれたら、すぐあげられるのは上の4つだ。

 普通に学術研究しているだけでは決して暴けない真実。

 けれど、暴けない真実のほうが世の中には多いことがわかる。

 いる/いない。

 いくつあって、それが何キロの質量なのか。

 数がわかればその意味も決まって、誰でも理解を共有できるものがある一方で、そうでないものも多いのだ。

 たとえばである。そう、たとえば、それが物理的なものだけではなくて、精神、つまり心の距離だったら?

『あなたと私は30センチね?』

 といわれて共有できるだろうか?

 できるわけがない。

 15センチだった。

 僕とキミの関係を15センチで心の距離を規定するなら、それはどんな間柄か。

 キミとどんな関係になるというのだろう。

 僕はそれを知りたい。

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ギフト・アイ~もし心の距離が見えるなら~ せいんとれん @hfejhgf16

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