王
王子が美しい娘に求婚し、娘が「はい」と答えると、二人は新たな王と
全ての花が一斉に咲き、花の妖精たちが、結婚祝いの贈り物を持ってくる。
中でも一番素晴らしいのは、白い一組の翼だ。それは后の背中にぴったりで、今まで歩くことしかできなかった后は、花から花へと軽やかに飛べるようになった。
その翼が、
結婚祝いの歌を依頼された
花の妖精の一人が言った。
「おやゆび姫なんて名前は変よ」
「そうよそうよ」
他の妖精からも、同意の声が上がる。
「これからは、マイアと呼びましょう」
「それがいいわ」
王は無言でうなずき、許可を示す。
そして、おやゆび姫と呼ばれていた娘は、この世界から消えた。
End.
おやゆび姫の不在 卯月 @auduki
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