炊飯器の中の宇宙

作者 吉岡梅

27

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★★★ Excellent!!!

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なんでも炊飯器で調理してしまう彼。ご飯を炊くのはもちろんのこと、肉じゃが、パスタ、それからそれから、とにかくいろんなレパートリーがある。

蓋を閉めてスイッチを押したら手を出してはいけないルールがある。「一度入れたら、もう受け入れるしかない。そういうものだから」と言う彼の言葉はどことなく人生にも通じるような。

炊飯器レシピが増えていくにつれて、二人の仲も深まっているようなそんな感じが素敵でした。

★★★ Excellent!!!

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炊飯器で作る料理を巡って、二人の素敵な関係性が垣間見えます。
だんだんと近付いたり、ちょっとしたことで離れたり。
中心にはいつも炊飯器があって。

他の人には理解できないこだわりや、はたから見れば無駄に思える試行錯誤。
そんなものを一緒に楽しめる二人なら、きっと何があっても大丈夫。

ご馳走様でした。

★★★ Excellent!!!

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何気ない一文からも様々な味が滲み出てくるような円熟味のある語り口で、すぐに炊飯器の世界に引き込まれました。炊飯器で料理を繰り返すふたりは楽しげなのにどこか神聖で、その雰囲気がとても素敵です。
おいしかったりほろ苦かったりを経て、最後に待っているとっておきの味わいを、ぜひ皆様もご賞味ください!

★★★ Excellent!!!

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こちらの作品は短編小説コンテストの『美味しい話&恋の話』にエントリーされているとの事ですが、一瞬『恋の話』なのかと思ってしまうほど、胸キュンな内容になっております。
でも本題は炊飯器を使って色んな料理を作るお話。
中には失敗作もありますが、美味しそうなものもたくさん登場します。
基本的には具材と調味料を入れてスイッチを押すだけ。
簡単なように見えますが、これがまた奥深い。
それが主人公である彼女の恋と妙にダブって見えたりします。
恋のスイッチは既に押されているのに、なかなか上手に出来上がらない。
あれ? 本当に『美味しい話』で合ってますよね??

★★★ Excellent!!!

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「美味しい話」&「恋の話」 短編小説コンテストは、「美味しい恋の話」というテーマで作品を募集しても良かったのではないか……そう思わせてくれる短編小説でした!

調理器具としての「炊飯器」……その可能性を追求する過程は大変楽しめましたし、それがまた二人の関係にも大きく関わっているというシナリオは大変見事だと思いました!

何よりも、読んだ人は炊飯器で料理をしたくなること請け合いです!

さんがに★で称えました

★★★ Excellent!!!

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炊飯器クッキングを極めんと挑戦を続ける「私」と小関。
テンポのよい料理描写で、なぜチラリと小関を気にしたのか。
小関はこの部屋にいてはいけないのか? という不穏な想像は、
読み進めるうちにきちんと答えが出されていく。なるほど納得。

何てことないレシピを一生懸命に、且つ楽しく追究する。
ただそれだけのストーリーに、さりげなく描かれる2人の関係。
学生のノリが変わりつつある、それは前進なのか分岐なのか。
家電量販店で「私」が見出すのは、一体どんな結末なのか。

著者の作品は児童文学風の『ムギさんと僕』を読んだことがある。
夜毎、銀河鉄道の喫茶車両で手伝いをする男の子の掌編連作だが、
こちらも「美味しい話」がてんこ盛りで、かわいらしくて楽しい。
著者の作風と筆力に心惹かれたなら、ぜひお読みいただきたい。

さんがに★で称えました