第4話 幸せ
僕と祐奈は、付き合い始めてからも今までと変わらない感じだったが、より多くの話をするようになった。
僕が鉄道が好きであるということも知っていたし、世間一般で問題を起こしておる趣味であるが受け入れてくれた。
「自分が没頭できることがあるんだからいいじゃん」
と、受け入れてくれて、本当に嬉しく思った。
相変わらずチャットでの会話をしていたが、どこから漏れたのかわからない情報が独り歩きして学年全体に広がっていってしまった。今更どうしようもないのでいじられるのに耐えるしかなかった。多少苦痛であったが仕方ないと思った。
いじられることが原因で学校で話すことが減ってしまったのは実感していた。
日によっては「おはよう」だけで学校で話す内容が終わってしまうこともあった。
付き合い始めてから1ヶ月、いつものクラスの友達が祝ってくれた。
「これからも幸せでいろよ」
とか
「結婚しろよ!」
とか。
まぁ素直に祝ってくれるやつもいればふざけ半分なやつもいたが、とりあえずお互い嬉しかったのでよかった。
ある日、チャットで告白した時の話になって、僕がフラれる前提で告白したと言ったら笑われた。
「フるわけないじゃん」
って言われてちょっと嬉しかった。
返信が遅かったのは、嬉しさのあまり泣いてしまったんだと言っていた。
「本当に嬉しくてみんな寝てるのに叫んじゃった」
なんて言ってた。
あと、ペア画はしてもSNSとかに写真は載せないなんて話もしていた。そんな公に自慢することじゃないよねっていう考えだった。お互いに。
彼女になった祐奈は本当に優しく、しかも可愛かった。
部活も一生懸命だし、何事も頑張っていて、なぜか輝いてみえた。
それを僕は誰よりも応援すると祐奈に宣言した。
そして、お互いにとてもいい関係を続けることがでじた。
僕が体調を崩せば祐奈が心配してくれ、祐奈が体調を崩せば僕が心配し、祐奈が学校を休んだ日には学校帰りに祐奈の家に寄って帰ることもあった。
ただ、「僕が休んでも来なくていい」と祐奈に言っていた。
祐奈が僕の家に来ると帰宅までの時間が往復1時間くらい増えてしまうからだ。僕は祐奈の家に寄ってもせいぜい15分くらい遅くなるだけだから別に良かった。
学年でもかなり幸せに見えるカップルっていじられたりもした。
これからもずっとこんな日々が続くといいなと思っていた。
中学生の恋。 おにぎりまる @13ichinose
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