年表「戦史室」
「ステージは常に我を待つ」
このたびは、『Planet Blue chronicle』をお読み下さり、誠にありがとう御座います。本書の編著において、本篇の原案・原作を執筆して頂いた
今や私達は、新しき年号を迎えつつあり、「平らかに成る」時代と、その先に開闢する「令月風和」の時代を謳歌していますが、この平和が成就されるまでの過程においては、瀬戸内海を始めとする日本列島での戦乱と、それに伴う数多の犠牲があったという事実を記憶し、後世にまで語り継ぐ使命がある…そう信じています。本書の主題である「西海戦争」、その発端とも言える年は、当時の暦では「未来30年」及び「光復元年」と呼ばれ、この地球に小惑星が衝突し、日本列島も隕石の被害を受けた「あの日」にまで
年表「戦史室」
・原案:八幡景綱
・編著:十三宮顕
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時は「戦争と革命の20世紀」、その末期である。独裁政権の自由化・民主化を支援し、終盤に差し掛かった冷戦の勝利を目指すアメリカ連邦は、人権蹂躙を繰り返す日本人民共和国(日共)に対して、人道介入の武力行使「ダウンフォール作戦」を決行した。日共の革命暦では、未来30年6月「
7月「
一方、アラビア帝国に亡命していた宇喜多清真は、出羽(山形)の清水賢一郎らによる農民一揆の混乱に乗じ、マラッカ(マレーシア)経由で
アメリカ連邦と中華ソビエト共和国(中共)は、『光復停戦協定』(東亜保全条約)と題する条約を締結し、東アジア取り分け日本列島の政治的現状維持…具体的には、それぞれの軍閥を国家に準ずる「交戦団体」として承認し、日本での内戦には戦時国際法を適用する事などを合意した。このような光復停戦協定が結ばれた結果、「軍閥割拠」による日本国家の分断・分裂状態が確定した。かつての萩藩・山口県である周防長門(防長・長周)は、日本帝国(九州)と山陽軍閥(宇喜多)の緩衝地帯として、困難な舵取りを迫られる事になる。
近衛秀国率いる畿内軍閥が、中國地方への遠征を開始。これに対して宇喜多清真は、出雲介尊久の山陰軍閥と福原同盟を締結すると共に、日本帝国東京政府(国府)や星川軍閥などとも外交を結び、徹底抗戦を試みた。畿内軍は因幡(鳥取)へと侵攻し、光復5年に
出雲介の没落を止める事はできず、境港も攻め落とされ、山陰道の戦線維持は困難な情況になった。更に光復7年、南播磨地震(
吉野首相は、吉野五人衆と兵站課長・松本國香の補佐で、比較的順調に九州を統治していた。グラビアイドルとして業界を知り尽くした彼女は、有権者の人心掌握に長けていたが、政権の長期化に伴って、バラ撒き福祉などのポピュリズム傾向も顕著になっていた。五人衆の内部でも、首相支持派の
その結果、日本列島における米軍の抑止力が低下し、九州鎮台の内部対立を表面化させた。権力独占を狙う松本国香は、クーデター煽動を画策し、「吉野首相が、福祉予算を増額するため九州鎮台を
そして松本課長は、首相保護・クーデター鎮圧の名目で、大宰府を占拠しようと謀ったが、首相派の支持を得られず、大宰府守備隊の諫早利三(海兵少佐)に討伐されて滅亡。一方、江上慶也は「江上護智斎」と号して決意を新たにし、筑後
光復20年8月13日、星川軍閥の浦和連隊副将である
山口自治体の県令(知事)を務める飯田長門は、西海州政府と協調し、長州を「日本帝国山陽州」に編入する手続きを進めていた。しかし、議会での質疑応答に登壇した際、極左テロリスト「日共残党」の難波香奈に襲撃を受ける。飯田県令は死の直前、駆け付けた
飯田県令・赤根議長のタイミングが良過ぎる死亡事件と、杉県令の擁立に、宇喜多派による陰謀の存在は明白であり、これに反発した現地の陸軍大尉・吉見一太は、九州鎮台の一部から支援を受け下関でクーデターを起こし、瀬戸内海・防予諸島の屋代島(周防大島)占領に至った。これに対して、杉県令から救援要請を受けた宇喜多都督は、岡山の第三歩兵旅団を屋代島に派遣した。この「大島事変」によって、九州鎮台と畿内・山陽軍閥は遂に開戦。吉野首相は一連の計画を知らなかったが、この展開を待っていた軍部に押され西海州政府は宣戦布告、中國地方に対する経略の足掛かりとして屋代島を制圧した。長州戦争、そして瀬戸内海を
大島攻防戦の後、小倉逆強襲を受け小倉の戦いが勃発。また、琉球米軍に支援された在沖縄訓練兵が、赤十字を装って四国に上陸、大島方面の増援も動員される。一方で、山陽軍の大島奪回作戦「回天」は失敗に終わり、劣勢に怒り狂った博忠発(海軍中校)と畿内海軍令部は、事実上の「無制限潜水艦作戦」(無差別攻撃)に走った。日本帝国は、この戦術を畿内軍閥による戦争犯罪と判断し、北太平洋の天皇海山(北西太平洋海底山脈)に建造された、
鳥取駐屯軍傭兵隊長イブン マスードらの発案で、コマンド海賊が諫早湾(長崎)・天草諸島(熊本)を襲撃、放火・殺人・テロを頻発させる「内憂作戦」が決行される。マスードは傭兵隊だけでなく、
復帰した吉野首相が督戦し、小倉・香春の敗走軍と合流。八女の城原詮二郎(陸軍機甲科准将)と諫早旅団を率い、背水の迎撃を挑む。九州鎮台は光復女帝から兵站に関する密勅を得る事に成功、これを根拠に米軍から自走砲・装甲車などの機動力を提供された陶山聖尚が、1万数千の軍を率いて対馬から佐賀に上陸し、大迂回して小倉に到着。連戦で疲労していた畿内軍陸戦隊を横腹から突き撃破、救援に廻ったマスードら傭兵隊を死闘の末に退ける。女帝陛下からの緊急勅令によって窮地を脱した九州軍だが、この勅命…実は雲母日女の御名御璽ではなく、東京国府次官の葉山円明が偽造した代物であった…。
吉野首相、総攻撃を指示。攻勢に転じた九州鎮台軍は和久中将を撃破、マスード・長船中校は敗残兵を
九州鎮台軍、下関に侵攻。下関は陥落するが、戦争は周防長門の全土制圧へと波及し、美保関天満(
九州軍の山口進駐と非武装地帯化、屋代島の返還で妥結。日本帝国・九州鎮台からは吉野菫と籠手田泰志が、畿内・山陽軍からは宇喜多清真と長船燎次が調印式に出席。長船中校はイスラム過激派ではなく、吉野首相らを嫌う伝統的なキリシタン保守主義者であった。航空母艦「
一方、東部戦線では東京国府の軍団が大坂湾決戦に臨み、イザナミからの対小惑星隕石砲で畿内軍閥を降伏させたが、彗星の破片・ペルセウス座流星群が降り注ぐ8月13日、葉山次官による第一次東京クーデター「八月事変」が勃発。関西も極度の混乱状態に陥り、方広院・許國鋒(陸軍砲兵少校)らが降伏に反対して暴発、彼らの行動を阻止するため宇喜多・長船・亀井らが戦う。こうした中、関西から空路で東京を目指す吉野首相に対し、江上護智斎の娘であった蓮池夏希(参謀科大尉)が裏切り、首相の搭乗機を爆破して暗殺を狙うが、首相は陸路で脱出。首相不在の九州に着陣した蓮池大尉は、同志の城原詮二郎と合流して、亡き父の「江上軍」を再興、大宰府の戦いに臨むが、美保関少弐が猛反撃で時間を稼ぐ。
星川初や
光復23年3月、雲母日女の生前譲位を受けて、皇太弟の
3月31日、利根川の銚子に追い詰められた十三宮勇は、関東最東端の犬吠埼における八洲精士郎との決闘によって、「戦争を引き起こす最後の脅威である自分自身」を滅ぼし、「東京錯乱」とも呼ばれた青鳥事変は幕を閉じる。翌4月1日、終戦(嘘ではない、はずだと信じたいが…)。かくして日本列島にようやく平和が訪れようとする中で、かつては選抜歩兵中隊長として小倉口の戦いなどに活躍し、後には宇喜多都督に保護され須崎司祭の和平工作を支援し、長周戦争の終結を見届け、遂にこの時を迎えた木内亮吾は、修道士として勤める傍ら、自らの戦記『西海之役』を著し、あの戦争を後の世代へと語り継ぎ、その売上げで両軍の戦没者を弔った。そして、それから8年近くの歳月が過ぎ…。
聖徳9年1月1日、元旦の夜明け。九州鎮台や旧畿内軍閥、山路兵介の義妹に成った難波香奈、生田兵庫・斎宮星見・
「日本連邦」の成立に伴い、九州鎮台は使命を終えた。今後は、連邦軍と各県の警察組織への改組が予定されるが、軍閥の既得権益も依然として根強く、一寸先は闇である。十三宮聖は死亡説もあるが、須崎優和はしぶとく生き延び、北東京の
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さて、我が国の政治史を考察する上で軽視できないのは、一つは小惑星の衝突であり、あともう一つはそれに先立つ、冷戦による共産主義政権「日本人民共和国」の幻出です。御存知の通り、日共独裁政権による粛清・飢餓の犠牲者は、数百万人以上に達するとも言われております。もし…日本人民共和国も、あの小惑星も存在しなかったら、私達の歴史は、大きく変わっていたかも知れません。例えば、昭和時代に活躍した
最後に…本書の重要な「ヒロイン」の一人である、「首相」こと吉野菫に触れなければなりません。グラビアイドルの性的魅惑で国民を誘い、自身の裸さえも、選挙と政策に利用した彼女には、様々な評価がありますし、自伝『爆乳政治!!』の過激な題名・序文に戸惑ったのは、私だけではなく、多くの読者も同様かと思います。しかしながら…多くの仲間を戦乱で失い、時には裏切られ、遂には彼女自身も生命の絶望、死に至る病の渦中にあって、あのように希望に満ちた、前向きな言葉を紡ぎ続けたのは、
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爆乳政治!!
美少女グラビアイドル総理の瀬戸内海戦記☆西海篇
「永遠の18歳(巨乳)が九州で首相にチャレンジしたら、瀬戸内海の島をめぐって山口と戦争になっちゃった!」
アタシの名前は
国民的グラビアイドル「YSN69」不動のセンター、芸能界最胸の爆乳を誇る「
そんな菫ちゃんが次に挑む野望、それは
死ぬほど大変だった色んな戦災を乗り越えて、新しい元号時代を迎えた日本帝国は、憲法改正を成し遂げ、連邦制の導入と、新日本軍の結成が決まったよ!
そんな中で菫ちゃんは、人権と平和・民主主義を擁護し、「推しのアイドルに逢いに行ける自由」を保障するため、地元・九州で民主社会党から立候補!
高度な地方分権を担当する州首相は、政治家と同時に、軍隊の統合師団「九州鎮台」の総司令官も務めちゃうから、大変だけどヤリ甲斐も抜群!…と思って期待したんだけど、軍隊は典型的な男尊社会で、将軍とか偉い人達は皆、巨乳の素晴らしさを理解できない、要はアンチばっかり!(菫ちゃんはこんなに可愛いのに!)
それに加えて、昔から独断暴走に定評のある日本軍らしく、よりによってクーデター起こしやがったり、勝手に戦争始めた上に負けちゃったり、その責任を菫ちゃんに押し付けられたり…マジでムカつく★
アメリカ様のご意向を忖度するだけでもストレスなのに!
しかも、ライバルである中国地方のユニットには、現実なのに異世界ラノベ級に強すぎるメンバーが揃ってる!(なんで主役の菫ちゃんよりも敵のほうがチートなのよ?)
でも、菫ちゃんは決して諦めないよ!
自慢の爆乳ボディーを死守して歌って踊れる菫ちゃんには、体力の自信だってあるし、剣劇の演技を練習したおかげで、ドイツの両手剣「ツワイハンダー」もマスターしちゃった♪
「劣情を煽る」なんて理由で国民からミニスカートを奪う、豊満さの足りない「貧乳政治」を絶対に許さない!!
アイドル萌えは究極の福祉、爆乳こそが人類最後の希望!!
「爆乳による童貞のための政治」を取り戻す、この道しかない!!
YSN69リーダー・アイオライト菫、「爆乳☆総選挙」にイッキまーす!!
爆乳政治!! 美少女グラビアイドル総理の瀬戸内海戦記☆西海篇 スライダーの会 @slider
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