第5話 鎌鼬の憤怒
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サクスは、トロスの南西、アリーム海沿岸に佇む都市国家トアの孤児院で育った。両親は不明である。ある風の強い日の朝、古ぼけた布に包まれて扉の前に残されていたという。
幼い頃は、無口な子供であった。目つきも悪く、他人になかなか心を開かない。だからこそ、何年もの月日をかけて過ごした孤児院の仲間たちには、並々ならぬ思いがあったことは、想像に難くないだろう。
サクスは――いずれ歳をとり出て行くとしても――心は孤児院とともにある。そう考えていた。その、矢先であった。どこにでもありふれた不幸話だ。
孤児院は、唯一の支えであったクロヴ教団というパトロンを失ったのである。どのような理由があったかは、今となってはわからない。ただ、次の春の訪れとともに、孤児院が壊されることだけが告げられた。サクスは怒った。
これ以上、なぜ持たざる俺たちが奪われねばならぬ。その思いは、彼に一つの奇跡を授けた。名を「
そして、それこそが彼の不幸の始まりであった。
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サクスは、血が滴るほど強く握りしめていた両手から、わずかに力を抜く。
意識的に行わなければ、剥がれなかったであろう。双方の鎌から、軋みが消え、魔力の気配も抑えられる。
「きさっ、貴様っ! 俺の左腕を」
「斬ったさ。隙だらけだったからな」
サクスは振り返り、ガモガスの青ざめた顔を視界に入れた。その表情には、ありありと恐怖が浮かんでいる。隔絶した力量の差に慄いたというよりも、得体の知れぬ化け物を見た様な、怖れである。
ふと、サクスはユーライジを思い出した。あのなよなよとした優しそうな身体の奥に、不気味で巨大な獣を飼いならしている。サクスはユーライジを恐れたが、結局は同じなのかもしれない。人は皆、未知を恐れるのだ。
「どうした。構えないのか。ならば、斬るぞ。次は右腕をいこうか。あるいは左脚というのも悪くない」
宣言通り、サクスにとってこの戦いはどうでも良くなっていた。力量差が分かり、間違いなく勝敗も決した。ただ、どの様に終わらせるかということだけが焦点であった。
「何故だ。何故。……強すぎる。否、疾すぎる。俺は、貴様を殺すためだけに」
「俺を殺すためだけに、大斧を捨てたンだろう。なら、勝てぬも道理。俺は鎌だけだ。数は使うが、ただ鎌だけ」
恐怖は、放心へと変わり、やがて怒りとなった。ガモガスは震え、ゆっくりと手斧を握り直す。
「俺の十年を虚仮にする気か。何が、鎌よ。俺は十年、貴様は五年だ! ……まて。そうか、分かったぞ。貴様、使ったな。貴様、能力をっ!」
以前の細やかさは見る影もなく、不細工に土煙を立てながらガモガスは走ってくる。人は時として、自ら死を選ぶ。それは、恐怖によって理性が狂ったとも、怒りによって判断を間違えたとも言われる。だが、ことこの真相に限れば、ガモガスは希望に賭けたのだ。
己の十年を信じたと言い換えても良い。
日が沈み、赤く染まっていた大地は、今は群青に正されていた。
サクスは不意に空を見上げ、そしてガモガスの目を……見たと、ガモガスが思った時には、そこにサクスの姿はない。
代わりに、ガモガスの左耳より、風の囁きのように声が聞こえた。
「剣技『
黒い旋風が、ガモガスの巨体を取り囲み、つ、つ、と離れた。双方の鎌には、鮮血。それを払い、腰元にしまい込む。そのままサクスは振り返ることなく目をつぶった。黙祷である。何に祈るかはわからぬし、あるいは彼自身分かっていないのかも知れない。ただ、何かに、この無常を訴えねば、収まらなかった。
ガモガスが倒れた。首はぐるりと一周し、その表皮は鋭く抉られている。彼は死んでいた。
ふと、サクスは振り返って見たい欲求に駆られた。いつもは、何も見ることなく立ち去るのみなのだが、今日はどうしたことか、妙に後ろ髪を引かれる。仮であったとはいえ、同じく戦場を共にした仲間であったからか。いや、違う。サクスは、自らでその意見を否定した。
ガモガスは、気になることを言っていた。その内容が引っかかるのである。彼は、サクスを殺すべく腕を磨いていたという。余程こないだの「訓練」が、薬となったのか。あるいは、すでに裏切りを考えており、その際邪魔となるのはサクスだと考えていたのか。
振り返ろうと身体を動かすと、鈍い痛みがサクスを襲った。脇腹から流れる血は止まりつつあったが、肉とはいえ斬られ開かれるというのは、それなりの痛みを与えるものである。これほどの大怪我にもかかわらず、いつもとほとんど変わらず動くことができたのは、まさしくサクスの日々の鍛錬の成果といえよう。
しかし、それも限界だ。掌で脇腹を抑え、近くの木にもたれ掛かろうとした時、サクスは1人の人物の足音を聞いた。まっすぐにこちらに向かってくるその人物は、もしやと思い顔を上げたが間違いない。
ユーライジ大隊長、その人である。
「ユーライジ……大隊長どの。どうしてこのような場所に」
ふとサクスは、以前同じようなことを尋ねたことを思い出した。そして、苦笑する。ユーライジも、いつものにこやかな笑顔を崩さない。
「見事だったぞ、サクスよ。鋭く疾く強い。あれがお前の能力か」
どうやら見られていたらしい。
わずかに気恥ずかしさを覚え、あれは能力ではありません、と言葉を返そうとした時であった。
「目標!! 反逆者サクス! 何を血迷ったか、ガモガス中隊長を斬殺! 総員、目標を抹殺しろ! 撃て!」
ユーライジが叫んだ。
理解が追いつかず、サクスは動けない。その右肩に、ぷっと矢が突き刺さる。
「ぐあっ!」
「弓撃隊、前へ! 第ニ撃!」
号令と共に、無数の矢の雨が降り注いできた。この時になってようやく、サクスは自らが罠に嵌められていたことに気がついた。
咄嗟に背後に退がり、近くの木に背中を貼り付ける。放たれた矢は、先ほどサクスがいた所に、そしてガモガスにも差し込まれている。
「貴様か。貴様がっ、裏切り者。ユーライジィ!!」
「目標は錯乱状態にある。第二班、前へ」
サクスの言葉など意にも介さず、淡々と命令を投げかける。見ると、その手足となって働く傭兵たちは、今まで見たこともないような連中ばかりであった。
「ユーライジ! タスカス傭兵団は、連中をどうした!」
「ふっ。何をいう。俺たちこそが、タスカス傭兵団じゃあないか」
サクスの前に、メイスを構えた部隊が現れた。追撃を任されているのであろう。数は二十あまり。上下左右、それぞれに短剣使いや大剣持ちが詰めかけている。その数、計百名ほど。
サクスは死を覚悟した。
だが、さすがに数では勝れども、サクスの戦いぶりを傭兵たちは見ていたから、傭兵も気軽に動けない。いつかは疲れ果て、切り刻まれるとしても、その前に斬られるやもしれぬ役割は、誰も果たしたくない。わずかな降着が生まれた。それをユーライジは、一言で看破する。
「敵は疲弊している。深い一撃を与える必要はない。じわじわと、削れ」
弾かれたように、傭兵の1人が飛び出した。メイスを肩に担ぎ、だが足取りは重い。普段のサクスならば、一瞥もなく撫で斬りにしているだろう。
「手前に恨みはないが、死に晒せ」
いつもより鈍い身体を滑らして、二本の鎌で応戦する。振り下ろされたメイスを右の鎌で受けた時、すっと槍が伸びてきた。槍の穂先が吸い込まれるように、サクスの左脇腹に突き刺さる。ズンと、灼けるような痛みが広がった。
「やれる、やれるぞ!」
サクスは歯を食いしばり、痛みを堪えた。攻撃用に残していた左の鎌を、槍を断ち切ることに使用する。そのまま、拮抗していたメイス使いを力技で跳ね返す。そして、身を乗り出していた槍使いに返す刀の一撃を繰り出した。
「ぐあぁ!」
「こ、この野郎っ」
そのあとは地獄であった。
敵に回った傭兵たちは、決して深く踏み込んでくることはない。常にサクスを取り囲み、時折生まれる隙に、無理なく武器を振るう。
サクスはその都度、反撃を試みるが芳しくない。接近を避け続ける連中に、致命を負わせることができなかった。斬撃が、背中を撫でる。ふらついた足元をメイスが砕く。じくじくと蝕む痛みは、全身を焦がす炎として、サクスの機敏さを奪っていった。血達磨である。全身無残に引き裂かれ、かつての美貌は見て取れない。赤黒く滲んだ衣服は、元の色を想像することすら困難にした。
サクスは二本の鎌を、ただ振り回している。ふらふらと、酒に酔っ払った老人のような動きである。空を切って、空を切って、その姿は哀れとしか言いようがない。
ふと、あたりが騒ついた。
気がつくと、サクスの肉体をチクチク虐めていた連中が退いている。彼らは腰をかがめ、敬うような姿勢を示していた。
肩で息をしながら顔を上げると、少し高くなった所に、ユーライジともう1人、見覚えのない男が立っていた。衣服には皺一つなく、土埃などの汚れも見当たらない。見事な刺繍が施され、生地だけでも平民の一年の稼ぎに値するのではないか。
つまり、男は貴族であった。
胡散臭い顔をした男は、汚らしいものを見る目でサクスを見た後、ユーライジに話しかけた。
「あれが、倅を? あんな小汚い畜生が?」
「と、聞いております。名前は……」
「下賤の塵芥の識別名に興味はない。それよりも、だ。あいつで間違いがないか、それだけが気がかりだ」
サクスにとっては、全くもって分からぬ会話であった。声も顔も、全く知らない男。だが、そいつはサクスを知っているらしい。
「……悪いが、あンたとぉ……、どこかで知り合ったかなぁ……はぁはあ」
息も絶え絶えといった様子で、サクスは言葉を発した。貴族の男は、途端に顔を固くしたが、逡巡し、ユーライジを見た。
「……ふむ。君は、このトロス戦にて一騎打ちの決闘を行なっただろう。彼は、そのご尊父であらせられる」
仕方なく答えたユーライジの、内容が気に食わなかったのだろう。ファンと名乗った貴族の男は、ユーライジを指差して否定した。
「『一騎打ちの』決闘だと? 馬鹿なことを申すな、ユーライジ。ファン家の人間ならば、傭兵程度に負けはせぬ。もし負けるのだとすれば。それは、彼奴が卑怯な手で、我が息子を嬲り殺しにしたのだ。いいか、間違えるなよ」
それで、サクスは事の真相が理解できた。
なんて事はない。ここのところの大殺戮を生み出した裏切りの本筋は、サクスが覚えてもいない貴族のボンボンの、敵討ちであったのだ。そう思うと、あまりの怒りで笑えてくる。実際、サクスは笑い始めた。
「何がおかしい」
「サクス、とうとう気でも触れたか」
サクスは口を閉じ、目に憎悪の炎を宿らせて、怒鳴りつける。
「そんなもののために、俺の部下たちは死んでいったのかっ!」
「何を馬鹿な事を」
ユーライジは何かを言いかけたが、その言葉を遮ったのは貴族の男であった。
「おい。我ら貴族の死を、貴様ら塵程度で賄ってやろうと言っておるのだ。なぜ、感謝せぬ」
サクスは戦慄した。
貴族の男が述べた言葉が、煽りや誇張などではなく、本心から放たれたものだと理解したからである。男は、本気で自分たちの命など、塵のひとつとしか思っていないのである。それは、その言葉を聞いていた周りの傭兵たちにとっても衝撃であった。
思わずユーライジは、内心で舌打ちをする。こういう状況を避けるべく動いていたというのに。
サクスは、千切れかかった身体に、無理やり魔力を流し込んだ。もう、あと数回しか動けまい。どのみち、サクスは死ぬ。それを彼は理解していた。ならば。
「し、にさら、せ……っ! 剣技ィ、『
まさしく最後の力を振り絞り、サクスは剣技を解き放った。回転する螺旋が、サクスの双鎌より生まれ、そして斬撃となる。直後、サクスは踏み込んだ。普段の彼を知っていれば、明らかに遅い一撃である。だが、贅肉にまみれ、怠惰に過ごしていた貴族を斬り殺すには十分であった。
「ファン殿をお守りしろっ!」
ユーライジは叫ぶが、誰も動こうとしない。咄嗟のことだからか、あるいは。
「くそっ!」
代わりにユーライジは腰元よりレイピアを抜き出した。貴族の男の前に立ち、サクスを遮る壁となる。
「どけぇぇええ! ユーライジぃ!」
「さらばだ、サクス」
もはや剣技を出すほどですらなかった。サクスは、剣士として死んでいたのである。それでも油断はできぬ。回転する斬撃を、しっかりと見切ったユーライジは、素早く二回、斬撃を振るった。
ぼと、と二回音を立て、サクスの両腕が地に落ちた。
「くそ……」
握られていた鎌は、弧を描いて空を舞う。やがてどこかの茂みに落ちて消えた。呆然としたサクスの腹を、ユーライジは蹴り飛ばす。サクスはゴロゴロと転がり、やがてうつ伏せとなって止まった。
「ふ、ふぅ。驚かしよって……。そうだ、貴様ら、この塵どもめ。儂を危険に晒したな。役立たずの、塵ども!」
静かになった戦場に、罵倒の声だけが響いてる。ユーライジはといえば、意外にも冷や汗を流し、何度も深呼吸をしていた。サクスの、最後の気迫。そこに、鬼気迫る何かを見たのである。侮れぬと、瀕死の男に対して感じたのは初めての経験であった。
「この、この畜生がっ! こいつが、息子を」
そのため、ユーライジといえど多少の弛緩が生じていた。悪態をついていた貴族の男の言動に注意する間がなかったのである。貴族の男は、いつの間にかうずくまるサクスのすぐ近くにまで寄っていた。そして、罵倒を吐き、足でサクスの身体を小突いていたのである。
やめろっ!
なぜかユーライジは、不吉な直感を悟った。いけない、と声をあげ貴族の男を庇うように近づく。その動きに感化され、周りの傭兵どもも身を乗り出した。その時、耳元で美しい風切り音のような音色が響いた。そして、ユーライジは気がついた。先ほど切断したはずのサクスの両腕が、しかし、その胴体より新しく生え揃っていることに。
突風が吹いた。
途端に、あたりにいた数十人の傭兵たちが、一瞬で挽肉へと姿を変えた。血肉の塊となり、鮮血を撒き散らし、あたりは夕焼けでもないのに真っ赤に染められる。風の轟音と、骨が砕ける鈍い音、そして肉が弾ける音が混じり合い、後方に構えていた傭兵たちには、それは、巨大な魔獣の叫び声のように聞こえた。彼らは、何が起きたか理解できない。
しばらくして、血溜まりの池の中で蠢く影がある。それは、ヒトの形をしており、ゆっくりと立ち上がっているようであった。
それは、サクスであった。
いや、より正しくは、魔人「鎌鼬」……。
腕の皮膚は黒々と鋼のように輝き、鋭く硬質な様相を見せている。やがてヒト種と同じ肌の色に変わるだろう、生まれ変わったばかりのむき出しの肉であった。
彼は魔人へと成り上がったのである。
魔人を構成する肉体は、つまりは魔法そのものである。そして、この場合の魔法とはサクスの能力を指す。その能力は、斬撃を放った箇所に、風を生み出すというものである。まだヒトであった頃は、精々相手の体制を崩す程度の風だった。しかし、魔人となり魔法そのものとなったサクスの能力は、触れるものを斬殺する死の風である。
そして、偶然にもサクスは辺り一帯に、無数の斬撃跡を残していた。弱り切って、空を切った情けない鎌の斬撃は、この時真価を発揮したのである。
死に絶える人々の間に立ち尽くす魔人は、傭兵たちの目にどのように映ったのか。彼らは戦意を失い、しかし、逃げる勇気すら持っていなかった。そして、サクスもまた、呆然と自分の手のひらを見つめるのみである。
サクスに能力が宿ったのは、彼が孤児院を守ろうと決意した夜のことであった。それを用いることで、彼は孤児院を救うことができると考えた。
その結果は、孤児院に対する放火である。そして、その火種は、結果としてサクスが生み出してしまったのだ。
能力者は、悪魔の忌子。そのような迷信が、当時のトア近郊には広がっていたのである。彼は、失うまいと手に入れたはずの
サクスの能力の本質は、その場にとどまりたいという渇望、あるいは望郷である。だがそれを、どこか彼の無意識と呼ばれる領域で、彼自身不可能だと断じてしまっている。故に、とどまらないはずの風を斬撃に沿わして留まらせるという、その権能に選ばれた。サクスは孤独な風なのだ。通り過ぎ、人を切り裂き、しかし何も残さない魔獣……鎌鼬の、風なのだ。
流れ者として生きてきて、ようやく再び守りたいと思える場所が生まれた。傭兵団の、気のいい連中との生活は、彼の心を十分に癒した。
それら全てを台無しにしてしまったのは、自らの
思うに、能力者とは魔人の
魔人とは、魂を魔法そのもののカタチに変換し、魔法を核に昇華する存在だ。
一方で、能力者もまた魂が魔法を放てる形状に歪んでしまった存在であり、非常によく似ている。異なるのは、魔法以外の贅肉が、魂に残っている点のみ。
その贅肉こそ、ヒトであることに拘る、ヒトらしさではあるのだが。
サクスは、その最後の扉を打ち破ったのだ。怒りによって、ヒトであることを放棄しても、彼奴等に復讐すると決めたのである。鎌鼬の憤怒が、死をばら撒いたのだ。
魔人は、ようやく意識がまとまってきた。
ふと血だまりに目を向けると、そこにユーライジがいた。ユーライジだったものだ。形はすぐに崩れ、もう赤い湖面には何も映していない。
「剣技『鎌鼬』といったとこか」
魔人は呟くと、踵を返して歩き始めた。
取り囲んでいた傭兵たちは、腰を抜かして、それでも必死に道を開ける。
魔人が通り過ぎた跡に、真空が生まれた。斬撃が生まれ、木々は薙ぎ倒され、無惨にも辺りにへたり込んでいた傭兵どもは餌食となる。成り立ての魔人は、己の能力を制御できない。吹き荒れた斬撃の嵐が収まった頃、すでにサクスの姿はどこにもなかった。
ただ血の道が、その行き先を示していた。
トロス戦役は、都市国家フブルの圧勝で幕を閉じた。しかしその裏に、無名の膨大な死があったことが判明したのは、実に200年は後の話である。
魔人譚 鎌鼬の憤怒 クロイワケ @kuroi-wake
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