アフターエピソード 福徳円満
あの日から10年、俺とハルカは二人の子供を持つ家族となった。
現在の俺は、バンドを続ける傍ら、レコード会社のプロデューサーとしても活躍している。
小学生の長男は、学校でいつも俺のことを自慢しているようだ。
次男もまだ幼稚園児だが、俺の影響で歌うのが大好きなようで、いつも先生に歌を褒められたと言っている。
俺自身、昔とは比べ物にならないくらい忙しいが、妻であるハルカと子供たちが、帰りを待っていてくれるのでそれも苦にならない。
そして今日、仕事を終えた俺はいつものように帰路に就いた。
「お帰りなさい、パパ」
子供たち二人は、玄関へ走って俺を出迎えてくれた。そして、遅れてハルカがやってきた。
「おかえりなさいパパ、夕飯の用意ができているわよ」
そんな暖かい一言をかけられた。
“俺はなんて幸せな人間なのだろう”
そう思いながら、俺はテーブルに座り、家族との食事の時間を楽しんだ。
バンドマンの恋愛は障壁だらけだ 二風谷レオン @northan_reon
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