「つらくて苦しくて寝られない」第2部
やましん(テンパー)
寝ようとするほど苦しむ
そうなのです。実際、無理に寝ようとすればするほど、苦痛の罠に落ち込んでゆくのです。
僕の場合、睡眠時の音楽は必須です。
そこで、今夜はモーツアルトの「交響曲第31番」・「36番」・次になぜか「1番」と聞きましたが、しっかり起きてます。で、次いで、「交響曲第35番」・「38番」と行きましたが、これもしっかり聞き終わりました。仕方ないので、「交響曲第40番」、「第41番」という切り札をだしました。実は、この二曲は、ぼくにとって、いまだに謎が解き明かせない難敵なのです。でも、これでもさっぱり寝られません。そこで、少し曲種を変えまして、「ミサ曲ハ長調K.317」といきました。ああ、でも、あいかわらず、布団の上で右に左に苦しく転がりまわるだけ。時々には、絶望的なうめき声を上げながら。
というわけで、今夜はモーツアルトはもう諦めました。
時はすでに深夜3時を回っています。
いま、「くまさんの宇宙大冒険」を書いておりますが、そこに登場する「くまさん」や「ぱっちゃ君」たちが、心配そうに眺めてくれています。
残念ながら、お話の中でのようには話しかけてくれません。それでも、あのくるくるの大きな目が合うと、なぜか少し悲しそうな表情を見せてくれます。
心配はしてくれているようなのです。
「睡眠薬」とはいっても、「睡眠導入剤」です。あまり強力なものではないのですが、その日の体調で、かなり効き方に差が出ます。前回の時は、結構現実の意識と、架空の意識が混在していたようです。少し具体的に言うと、聞いている音楽のなかに、半分夢の中の会話や意識が混在してくるのです。けっして、気持ちの良いものではありません。体の方は、肩こりや、背中こり、足がむずむずしてじっとしていられないという状態で、そこに非常に表現しにくい、「自己否定的」で「刹那的」な感情のパルスが突きあがるのです。これが、体中をごろごろと転がしてしまう、実際のひとつの原動力となります。おまけにと言っては何なのですが、昨日、腎臓から膀胱まで通っている「ステント」を交換する作業を病院で致しました。最近はもう慣れたとはいえ、このためにトイレが近くなっているという事実も加わっています。
まあ、だからどうなる、って、いうほどの問題じゃないのだけれど、ここに奥様と別居状態だとか、敷布団がずたずた状態で、もう半年は干してないとか、練習中のはずのバッハの「管弦楽組曲第二番」の練習をさっぱりすっぽかしてるとか、書いているお話の進むべき道に悩んでいるとか、このさき生活できるのかしら、とか・・・・、でも紙パンツしてないと外では持たないし、それじゃ食料品は扱えないだろうし、接客中に実は漏らしてばかり、じゃ、相手は気は付かないかもしれないけれど、精神衛生上は、あくまであまりよくはなかろうし、さらに、実際こうなると、人間様とお付き合いするのが、もう最高の「恐怖」そのものだったりとか、いろいろとございまして、そうしたものが、この先の生活をいかに成り立たせるのかと相まって、なおさら布団の上で転げまわる原動力となっているのです。
しかし、昨日とある大先輩から、「ほら、病気とは、どういう字を書くのですか?自分から病気だから、なんて言ってるんじゃだめ。いじめっ子なんか、ぶっとばしておあげなさい。」と喝を入れられました。
なるほど、そうなのです。「ぶっ飛ばしておあげなされば」よいのです。
まずは、布団の中で、リハーサルと行きましょうか。
でも、それじゃあ、転がりまわるのと変わらないですよねえ。
あす、いえ、もう今日、観光地の真ん中で、叫びましょうか?
すぐ逮捕されそうですよねえ。
第一そんな度胸ないです。
と、言っているうちに午前四時が来ましたよお。
シューマン先生に曲を変えましょう。
シューマン先生なら、心の苦痛をよくご存じでしょうし。
夜、寝られない皆様方、あせってはいけません。
極端な行動もよくありません。
じっとチャンスをまちましょう。
かならず、良い夜が訪れますよ。
夜はすべてあなたのものです。
さあ、こころを落ち着けて、
もう、おやすみなさい。
良い夢を!!♡
「つらくて苦しくて寝られない」第2部 やましん(テンパー) @yamashin-2
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