悪の生誕
サハラ・サーブラ
第1話 偽然者
何も見たくない。パンケーキにヘドロをかけたがる馬鹿しかいない。
自らの存在の全てを容認し肯定し称賛する。
その他全ての存在を否認し否定し侮蔑する。
鏡の自分を吐き捨て、切り分け、むさぼり、赤く示し合わせる。自分とはひとりだ。
痛めつけてもニタニタ。傷んでいってもブヨブヨの部品のかたまり。締まらねぇな。
他人を傷つけても、傷つくのは自分だと…、面白れぇじゃねぇか。
全員マジで死んでくれって言って、死んでくれたら最高にヒトリなのになあ。
奴も傷物にしてしまおうぜ。あいつこそ黒ずんだカサブタ奥にある甘く傷んだ果実。
何かを肯定するということは何かを否定するということ。
何かを否定するということは何かを肯定するということ。
まやかしのみを語る細胞の奴隷たちが、人の耳を腐らせている事に誰も気付かねえ。
見てみろ。列の順番を守らせる番犬が裏口で一番に餌にありついてやがる。
見てみろ。クソッたれの先公が顔とケツの大差ない阿呆を教室に埋め込んでやがる。
ぶら下がったパンへ飛び跳ねるガキが、片道切符へ飛びつくデクの棒に変わるだけ。
どいつもこいつも搾りかすから搾って搾って搾られ、干からびる。
世界に脈打つ怒りなんてあるのか。教えてくれよ。なあ教えてくれよ先公。
救世主も死神も消え、残っちまったのは俺を引き裂く事すらできねぇ偽然者どもさ。
ファーストクラスの機内食なんてくれてやる。興味があるのは悪臭香る命の羅列。
美がすべて摘み取られ、世界へ、俺へと戻ってくる。堪らなく勃っちまうぜ。
さあ、獣畜どもをミンチにして食卓に並べよう。
朝食にしては粋だが、ハンバーグに血みどろなら、パーティの始まりには丁度いい。
残った女はどうするか?って。オナニーさせときゃいいよ、あまったペニスで。
悪の生誕 サハラ・サーブラ @toaskyhawk
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