第8話 いざカラオケバーリトゥードへ……

魔の席替えは僕の順番を終え、今は黒田君が女子グループの卓に着いている。

僕でさえ、あんなにテンパっていたのに黒田君は大丈夫なのだろうか?不安になって見ているが思ったより楽しそうにしている様だ。黒田君はスマホ見てるけど。




何回か席移動を繰り返してしばらく時間がたった後、部長が立ち上がり話し始めた。

「おーし、みんな大分親睦を深められた様だしここらでお開きにしようか。」

部長はみんなを見回してもう一言、

「あと、一年生は今日来てくれてありがとうな!!歓迎の挨拶は前にしたけどまぁこれからよろしくな!!」

部長が話終えると、僕含めみんなは拍手をして食事会は幕を閉じた。




「明日は土曜だしこの後カラオケとか行く人いるかー?」

会計を終えて店の外に出て部長はカラオケの提案し始めた。

うーん、まぁ確かに明日休みだから行けなくもないんだけど……、どうしようかな。

僕はそんな事を考えていると紅白君が僕に話しかけてきた。

「新井君!!楽しそうだし良かったら一緒に行かないかい?」

「えっ!?そうだね。紅白君が行くなら行こうかなぁ」

「あー、新井君と紅白君二人共来るんだね〜」

矢島先輩がニコニコしながらこちらへ酔ってきた。

「あっ、矢島先輩も来るんですか?」

「うん、こういうの毎回行ってるからね」

紅白君と矢島先輩は楽しそうに話してるので、邪魔にならない様に適度な距離を保っている。

「みんな行くんですね〜、それじゃあ私も行こうかなぁ」

青坂さんも話に加わってきた。

「緑ちゃんも行くんだね〜、それじゃあ行く人数えた方が良いかもね」

そして矢島先輩は部員全員を見回して、

「はーい、みんなこれからカラオケ行く人手を挙げて〜」

そう言うと、みんなそろーっと手を挙げ始めた。どうやら行かないのは副部長と黒田君だけの様だ。

「黒田君行かないの?」

僕が勝手に仲間だと思っている黒田君に尋ねた。

「お、俺家にある積みゲーやらなきゃ……」

「そ、そっか。残念」

黒田君は割と本気で帰りたそうなので引き止めるのは可哀想かな。

「それじゃあカラオケ行くやつ〜、この近くに店あるから行くぞ〜」

部長がそう号令すると、ゾロゾロとカラオケメンバーはついて行き、副部長と黒田君は反対の駅の方に歩いて行った。



続きます。

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クソサブカル女とアニオタの戦争!! @rook0819

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