主人公は10代前半の少年ですが、色んな年代の登場人物が、メインにもサブにも敵にも味方にも、たくさんいます。
そして悪人はともかく、登場人物の多くがとても可愛いです。容姿ではありません。人間が可愛い。…いえ、人間以外も随分いるので語弊がありますね。人柄、中身、ちょっとした仕草や反応といったものが、大変可愛いのです。
幼子から老人、モフモフまで、色んな人の可愛い面が見られるのは、大往生したご老人だった前世を持つシウ少年の視点で物語が展開していくからでしょう。
格好良い人も、強い人も、生意気な人も、知的な人も、どうしようもない人も、みんなそれだけじゃない。必ず可愛い一面がある。なんだったら二面三面五面くらい余裕である。
それら随所で見られる微笑ましさに、シウ少年と同じ表情で、同じように癒されてしまう。そしてシウ少年にも癒されてしまう。
もはやネット小説きっての清涼剤というべき作品です。