そう、栄える、栄える。

 人が信じる限り、栄え続けなければいけないから。

 そのために、幾柱の神が犠牲になったのか。

 __けれど忘れないでほしい。

 神様とは、案外都合がいいものなのだ。

 家出をした少年の元に、つい現れてしまうくらい。

 だから私は、神様なんていないと思いつつも社に足を運ぶ。

 いた方が、きっと世界は面白いのだから。

 それでいいのだ。

 私の中の神様が、胸を張って大きな声で笑った気がした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

高天ヶ原 ティー @Tea0617

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ