当方、けものフレンズの大オタクです。
特にあらいさんが好きなオタクによるレビューになります。
※ネタバレはしません。
けもフレが好きすぎると友人に告白したところ、『「けもの」の本能』をオススメされ、見ることにしました。
最初はけものフレンズの世界観が二次創作で崩れることに忌避感があったが、読み出すとそれもすぐに無くなった。
文章を目で追うと、自然と脳裏に情景が浮かび上がってきたのだ。
それは、二次創作特有の「頭にキャラクターがいる状態」で広がる想像ができる……というものだけでなかった。
大上さんの書くストーリーがフレンズ一人ひとりの枠をきっちりとはみ出していないことを意味していた。
読んでいて感じた。「この人はけものフレンズが好きなんだな」という思いは、私がこの小説の読む手を止めさせなかった最大の理由になる。
けものフレンズは「けものはいても除け者」はいないをテーマに、誰も不幸にならないような終わり方をする。(二期は途中で見るのを辞めたが)
さて、この作品はどうかと言うと……ネタバレになるのでいいません。
大上さんのケモフレ愛をたくさん感じさせる内容なので、けもフレ好きの方も、まだ見たことがない方でも読んでみてはいかがでしょうか。
※ややネタバレになってしまうかもしれません※
けものフレンズにおける「フレンズ」とは何か?
ヒトのようでいて、ヒトでない しかし獣ともまた違う
そんな「フレンズ」の「本能」とは何か?
非常に考えさせられる作品です
また作者様独自の考察や原作を非常に踏襲されているところなど、
見ていて全く飽きませんでした
食物連鎖
弱肉強食
こんなことが起こりえないのがけものフレンズの世界
しかし、どんな優しいフレンズでも
生き残るために他の動物を食べ、
生き残るために外敵を威嚇し、殺してきた
ヒトは
フレンズたちは
あなたは
野生の本能にどう向かい合うか
とか言ってみたりして(/ω\)キャーハズカシイ
代名詞とも云える「本能」、その本質的な意味とは?
私はこの作品を読むに辺り、けものフレンズという小説の中で一番という冠位を持つこの作品を読み、その本質を魅させて頂きました。
一番という冠位を秘める事、それは単に作品の表現が丁寧だからとか、描写が巧みであると云う当たり前の話に留まらないのです。
つまり、この作品の本質、それは読者に「フレンズの存在の意義」という、現在まで不明瞭な見解に解答を見出した作品であると此所にお伝えしたい。
登場人物達の葛藤、心情、交差する考え……物語が進行するにつれて、露見していくその悪意。原作よりも混迷とし、尚且つその本質に手を触れ伸ばす。
単に一つの小説だと軽んじて読もうとすれば、この世界は貴方の真意を揺るがす一つの傑作となるでしょう。
読みやすく、それ故読み更けてしまう。
レビューとして、更なる読者様方へ語るとすれば、
この作品は、貴方の世界観を一八〇度変えて知らしめるでしょう。
――貴方の「本能」という本質を。