"優しい"サスペンスホラー!!(若干のネタバレをお許し下さい)

けものフレンズの設定をほとんど改変することなく「傷ひとつ負うだけで野獣と化し、フレンズを襲ってしまう」という、いわゆるゾンビもののような展開を上手に作り上げています。「少しでも傷を負えば暴走」「暴走したフレンズは、セルリアンの捕食などとは違い文字通りの意味でフレンズを"食い殺"そうとする」という設定は、主人公だけはゾンビ化しないバイオハザードよりもハードかもしれません。特に前半の山場である、野生化した"あの"フレンズとの戦闘は非常に緊張感に満ちており、完全に引き込まれました。
にも関わらず、フレンズはあくまでフレンズ。どんなに絶望的な状況…まさにこれから自分が死のうという状況にあっても他のフレンズを思いやることを忘れない優しさに何度も涙がこみ上げました。山場のワンシーンでとかじゃなくて、心を打たれるシーンが何度もあるんです!
名シーンを選べと言われると難しいのですが、未読の方でもネタバレになりにくい場面をあえて選ぶとしたら「対ワシミミズク2」「対サンドスター・ロウ6」あたりをオススメします。非常に続きが気になるでしょうが、続きを読みたいと思ったならぜひ1話から読んでみて下さい。決して「寝る前に」読まないように…