「食べるなら、僕を」

作者 銀冠

60

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★★★ Excellent!!!

「食べないでください」が口癖のかばんちゃん。
アニメ本編ではその内にライオンに対して、「食べるなら、僕を」と言うようになり、最後には身を挺してサーバルちゃんを助けました。
そんな彼女の自己犠牲精神が、このSSではセルリアンを助けるために働くのは驚きです。
かばんちゃんの人となりがよく表れた、考えさせられるSSです。

★★★ Excellent!!!

ついつい穿った目で作品を見てしまう人であるならば、一度は思ったことがあるのではないか。
『けものはいても のけものはいない、ただしセルリアン、テメーはだめだ』に納得いかない、と。

理屈としては、セルリアンを敵視するのは当たり前である。
実際、アニメ作中でも多くのフレンズがセルリアンに襲われた。
しかし、セルリアン側にも何らかの筋がある訳で、フレンズの輝きを奪うといった行動は、決して破壊衝動に身を委ねただけのものではないだろう。

何とも言えないもやもや……それを振り払う答えを、作中のかばんちゃんは我々に提示してくれる、かもしれない。
そんな素晴らしい作品です。

★★★ Excellent!!!

 はい! そんなわけで、「食べるなら、僕を」のレビューです。
 まず、最初に言っておきたいのは、この作品はとてもユニークな二次創作であります。
 なぜならば、カバンちゃんがこの作品で特別親愛の心を注いでいるのは、フレンズではなく、セルリアンなのです。

 まさに異端中の異端で、特別な作品のように思いました。

 ただ、この作品の無視できないところは、カバンちゃんという少女が思い描いた一つの未来を描きつつ、なおかつ、ヒトの愚かさだったり優しさだったりと、ヒトと言う動物の心の複雑な部分を描かいている作品だと言う事です。

 この作品は、超巨大セルリアン撃退後のカバンちゃんが、アニメでは空白だった一ヶ月間を、生まれたばかりのセルリアンと過ごすと言う物語です。

 カバンちゃんはアニメ11話にてセルリアンに食べられましたが、最終的に無事な姿で生還しました。
 取り込まれている間の記憶は無い物の、カバンちゃんは一つの感覚的なイメージを持ったまま生還します。

 それはセルリアンの『どうしようも無い渇きと飢え』。
 光を追い、キラキラとした明るいものを求めずにはいられない、セルリアンと言う生命体の悲しい性でした。

 そうした経験から、カバンちゃんがセルリアンに対しての意識を変えたところからこの物語は始まります。
 生還したカバンちゃんは、とある場所で生まれたばかりのセルリアンと出会いました。
 その場所は『さばんなちほー』。
 大好きなサーバルちゃんと出会ったあの場所です。

 もし、そのセルリアンと出会ったのがフレンズならば、問答無用でセルリアンを倒していたでしょう。
 アニメ劇中のセルリアンを知っている、私達読者も同様に、こう思うはずです。

『セルリアンは敵であり危険。倒さなくてはいけないに決まっている』

 ――しかし、本当にそうでしょうか?

 カバンちゃんが考えた一つの… 続きを読む